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サマー2000シリーズ第1戦・七夕賞の追い切りが7日、東西トレセンで行われた。栗東では、昨年3着のヴァンケドミンゴがCWコースでラスト1ハロン12秒0(6ハロン83秒5)と迫力満点の動き。重賞初制覇へ仕上がり十分だ。栗東坂路でラスト1ハロン12秒1と鋭く伸びたアールスターとワンダープチュックの2頭が最高の調教評価『S』となった。
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薄暗い栗東CWコースをヴァンケドミンゴがど迫力で駆け抜けた。馬なりでラスト1ハロン12秒0(6ハロン83秒5)。福島記念2着以来、4戦ぶりにコンビを組む酒井騎手が笑みを浮かべた。
「あまり自発的なタイプではないので、怒らせながら。あえて前で壁を作って、馬がファイトするイメージで。残り1ハロンで気持ちを上げていってくれて良かったです」
午前7時過ぎに土砂降りとなったが、走ったのは雨が降る前。前半は手綱を抑え、最後に闘争心を解放する狙い通りの内容だった。6月30日には酒井騎手を背にCWコース6ハロン81秒9-12秒1で3頭併せの最先着。藤岡調教師は「先週びっしりやっているので、上がり重点で。迫力もあって、全体時計もそれほど遅くない。いい追い切りができた」と満足げだった。
福島コースで全4勝を挙げ、【4・1・1・0】と馬券圏内を外したことがない。前走の福島民報杯は地震の影響で新潟開催となり、伸びを欠いて13着。「左回りと、特殊な馬場状態がこたえた」と指揮官は分析し、今回は「全ての条件が好転してくる。期待しています」とトーンが明るい。
昨年のこのレースは、しぶとく追い込んだものの3着。同舞台の福島記念(11月)は、クビ差で涙をのんだ。ともに酒井騎手の手綱で「小回りコースでも、最後に(小さい)坂があるのが合っているのかな。何回乗っても結果を出してくれるので、イメージが悪い時がない」と信頼は厚い。福島芝2000メートル重賞で、三度目の正直へ。初の重賞タイトルが、くっきりと見えてきた。(増本隆一朗)
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