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今年のGIも森田大王にお任せ! 電撃のスプリントGI、高松宮記念(25日、中京競馬場、芝1200メートル)の枠順が23日、確定した。昨秋、GI8連勝の快挙を達成した森田実記者(40)は〔1〕枠(1)番ロードカナロア(栗東・安田隆行厩舎、牡4歳)に◎。芝1200メートル6戦全勝のトップスプリンターに、GIの壁は存在しないと断言だ。“8連勝男”に後押しされたロードカナロアが、6連勝で短距離界の頂点に立つ。高松宮記念は24日に前日発売が行われる。
今年の高松宮記念は、リニューアルされた中京競馬場で行われる。直線が旧コースから98・7メートル延びて412・5メートルと長くなり、新たに急坂も設けられ、以前の平坦小回りコースから一新。タフでフェアな舞台へと姿を変えた。旧コースのように、スピードだけでは押し切れない。本当に強い馬が制するGIとなる。
勝つのは、目下5連勝中、芝1200メートルで6戦全勝の(1)ロードカナロアだ。昨年1月の京都500万下(芝1400メートル)で初めて騎乗した福永祐一騎手が、「GIを狙える」と非凡な才能を感じた逸材。そのレースは逃げて2着だったが、名手の英才教育と陣営の尽力で、GIで好勝負できるまでの成長を遂げた。
「以前は一本調子でスピードが勝ちすぎていたが、修正できればGIを狙えるという意識を持って乗ってきた」と福永騎手が振り返る。重賞初挑戦となった昨年11月の京阪杯は3番手の内で脚をためて、楽々と抜け出した。続くシルクロードSは中団の馬群でもまれたが、直線で外に出して突き抜けた。2着エーシンダックマンにつけた2馬身半差は、スプリント戦では決定的な着差だ。
「課題は馬込み。京阪杯は少しひるんだが、クリア。シルクロードSではもっときついプレッシャーがかかったが、クリア。普通はどこかで負けてしまうが、結果を出し続けている。まだ、底を見せていないし、どこまで強くなるのか」
ユーイチは頼もしくなったパートナーに胸を張る。21日の最終追い切りでは滋賀県・栗東トレーニングセンターの坂路を豪快に駆け上がり、4ハロン50秒6と圧巻の一番時計をマーク。強い心肺機能とパワーをアピールして「本当に素晴らしい動きでした」と安田隆行調教師も万全の仕上がりであることを強調した。
スピード、自在に立ち回れるセンス、瞬発力と3拍子そろったトップスプリンターに、GIの壁は存在しない。初めてとなる左回りもセンスのよさで克服可能。6勝全てを平坦コースで挙げており、直線の坂を危惧する声もあるが、筋骨隆々のボディーから繰り出されるパワフルなフットワークから、苦にするとは思えない。もちろん、力が必要な馬場もこなせる。
枠順は〔1〕枠(1)番。道中は距離のロスなく立ち回って脚をため、直線で差し脚を最大限に発揮できる好枠だ。運も味方につけたロードカナロアが6連勝でスプリント王へ。馬券大王として、初戴冠を見守りたい。馬単⇔(10)、(1)⇔(17)を本線に(1)から(11)(12)(14)(16)へ。 (森田実)