サマー２０００シリーズ第４戦、札幌記念の出走馬が１８日、確定した。ドバイターフを制したパンサラッサが、北の大地でも逃走劇で主役を務める。今回は全６勝中４勝を挙げる２０００メートルで、今週からのＣコース替わりもプラス材料。先手必勝でソダシなどの強敵をまとめて完封する。




北の大地で圧巻のパフォーマンスを披露する。３月のドバイターフを制して名を上げたパンサラッサが、宝塚記念８着からの巻き返しに燃えている。担当の池田厩務員がパートナーの思いを熱く代弁する。

「コーナリングが抜群にうまいし、スピードが落ちないのがセールスポイント。小回りで直線は坂のない平坦コース。マイナス材料が見当たらないね」

昨年１１月の福島記念で大逃げを打って４馬身差で重賞初制覇を飾り、個性派として覚醒した。暮れの有馬記念は１３着に敗れたが、今年２月の中山記念で再び逃げ切り。初の海外遠征となったドバイターフでも主導権を奪い、ロードノースと同着ながらＧⅠ初制覇を果たした。

前走の宝塚記念（芝２２００メートル）では、出負けして挟まれる不利もあって行き脚がつかなかった。ハナには立ったが、最後の直線では失速。世話役は「１、２コーナーまでに脚を使ってしまったからね。速いペースで行って、それでも８着によく粘っている」と振り返る。

今回は反撃の条件が整った。まずは全６勝中４勝を挙げる芝２０００メートル。また今週から札幌芝はＣコースに替わり、先週より３メートル外に内柵が設置される。馬場の傷んだ内めがカバーされ、先行有利の舞台になる。強力な同型のジャックドールがいるが、藤岡佑騎手は「いいペースで引っ張ってくれたら、２番手でも問題ないです」と、控える形も想定している。自分の型を貫くパンサラッサは、ここも単騎逃げが見込める。

追い切り翌日のこの日は厩舎周りの運動で調整。池田厩務員は「変わりなくきていて、元気いっぱいだね」と好気配を伝え、「追い切りを見てもいいフォームで真っすぐ走れていて、スイスイ進む。洋芝は向くと思う」と結んだ。

白毛のソダシには先手も、主役の座も譲らない。パンサラッサが札幌ファンの前で圧〝逃〟する。（長田良三）

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