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ウマニティ重賞攻略チームが、毎週末の重賞をあらゆる切り口で考察!今回は菊花賞・馬場の有利不利、教えます! をお届けします!
土曜日の京都芝のレース結果、近年の菊花賞の結果をもとに、馬場のバイアスなどを考察していきます。予想の際にお役立てください。
京都競馬場はAコース開催の3週目。金曜日に1.5ミリの雨が降ったが、そこは今春にリニューアルしたばかりの水捌けの良い馬場。大きな影響はなく、土曜日の芝コースは良(JRA発表)でスタートした。午後に細雨が降る時間帯があったものの、良発表のまま開催を終えている。
芝コースを見ると、これまでの開催に伴うダメージにより、コース全体の内柵沿いに凸凹らしきものが出てきている。しかしながら、その他の箇所は概ね良好。下級条件の脚力に劣る馬が内寄りを選択した場合を除けば、比較的フラットな馬場状態だったように思える。
土曜日施行の芝競走6鞍における勝ち馬の最終4角通過順位は4、5、11、8、3、9番手。内外の回りに関係なく差し馬が攻勢を強めており、1着全馬が上がり3Fタイム最速(タイを含む)でフィニッシュ。4角先頭馬も【0.2.1.3】とそれなりに頑張ってはいるが、前週ほどの勢いはない。末脚の要求度が高いコンディションと捉えてもいいだろう。
ちなみに京都で開催された直近5回の菊花賞(2016~2020年)において、上がり3Fタイム1~2位馬は【4.4.2.4】の好成績。優勝馬5頭はいずれも、上がり3Fタイム3位以内でゴールしていた。なお、京都競馬場のリニューアル直後に行われた今春の天皇賞(春)では、上がり3Fタイム1~2位馬が、ともに複勝圏を確保している。淀の長丁場では想像以上に差しタイプが優位の様子。その点は頭に入れておいたほうがいい。
日曜日開催中の予報は晴れベース(22日7時の時点)。馬場の乾燥が進めば、内寄りに進路を取る逃げ・先行勢の優位性が多少なりとも増す可能性はある。とはいえ、絶対有利の状況にまで様変わりするとも思えない。やはり狙いの中心は、逃げ・先行勢を視野に入れつつタメを作り、3角の下りからラストまで我慢強く脚を伸ばす差しタイプとなろう。
枠順は判断するに悩ましい。「菊花賞=内枠有利」が定説ではあるが、前日の芝コースは中~外枠が優勢。内がそこそこ踏ん張れる馬場の一方、ある程度の上がりを求められるためか、馬混みで窮屈な競馬を強いられた馬は劣勢を余儀なくされている。内枠を引いた馬は距離ロスが少ない恩恵を加味しても、イーブン止まりといったところ。ゆえに固執せず、広いスタンスで構えるのが正解ではないか。
血統面に視点を移すと、京都で開催された直近5回の菊花賞では、ディープインパクトの血を引く馬の活躍が顕著。勝ち馬5頭すべてが該当する。今春の天皇賞(春)でもワンツーを決めているように、いささか極端な偏りが出ている様子。今回も条件を満たす馬には、相応の評価が必要かもしれない。
また、京都施行の直近5回における菊花賞の1着馬5頭は、前走の上がり3Fタイム順位が2位以内だった点で共通する。ちなみに今春の天皇賞(春)優勝馬も、この条件をクリアしていた。上がりの脚という点は先に触れた傾向にも重なることから、見逃せないデータといえよう。
今回の出走メンバーで、要点(ディープインパクトの血を保持+前走の上がり3Fタイム順位)を満たしているのは、⑪サトノグランツ1頭のみ。従って当欄では、⑪サトノグランツを軸馬の有力候補として推奨したい。
【馬場予想からの注目馬】
⑪サトノグランツ