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サマースプリントシリーズ最終戦、セントウルSの追い切りが9日、東西トレセンで行われた。栗東では藤原英厩舎の有力2頭が、芝コースで上々の動きを披露。ヴィクトリアマイルでGIを制したストレイトガールは単走で軽快なフットワークを見せ、CBC賞勝ちのウリウリは併せ馬で余裕の先着を果たした。
春に念願のGIタイトルを手にしたストレイトガールが、秋初戦に向け好仕上がりをアピールだ。台風18号の豪雨をものともせず、芝コースで軽快な走りを披露。馬なりで5ハロン69秒0、3ハロン37秒6-12秒7をマークした。
「いい感じだったね。目標は先だけど、ここでおつりを残して、というつもりはないよ。中途半端に仕上げて反動が出る方が怖いから」
騎乗した田中博助手が意気込んだ。最後まで手綱は動かなかったが、道中のフットワークはスピード感にあふれていた。先週2日にはCWコースで6ハロン79秒3の好時計を出しており、態勢は整ったとみていい。
藤原英調教師は「台風の影響で予定は少し狂ったけど、一番走りやすそうな本馬場(芝)を選んだ。これまでしっかりとやってきているし、動きそのものはよかった」と納得の笑みを浮かべた。
前走のヴィクトリアマイルで、GI6度目の挑戦で初制覇。その後は愛知県のイクタトレーニングファームに放牧に出て8月14日に帰厩した。
トレーナーは「暑さの中でいかにうまく調整するかが鍵だったが、涼しいところで過ごすことができた」と順調な夏を振り返り「競馬で全能力を発揮する馬。ここでもいい競馬をしてくれると思う。秘めた能力はさることながら、タフなところがこの馬のよさ」と厚い信頼を寄せて送り出す。
今後はスプリンターズS(10月4日、中山、GI、芝1200メートル)に進み、香港国際競走(12月13日、シャティン)遠征も視野に入れている。
「今回は先を見据えたレースになるが、もう一度、GIで勝ち負けしたいと思って馬を作っている。速い馬がいるけど、離されずに食らいついていければ」
藤原英師の言葉に力がこもる。6歳秋にしてさらなる高みを目指すストレイトガールが、ここを勝って弾みをつける。 (渡部陽之助)
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