競馬ニュース > 記事
有終Vへ向け、力強くストライドを伸ばした。宝塚記念の勝ち馬マリアライトが、馬なりでWコース5ハロン68秒9、3ハロン39秒4-13秒1をマーク。いつも通り単走の最終追い切りで態勢を整えた。
「のびのびと馬の気持ちに任せて。あとは勝負どころの反応を見たが、体をよく使って走っていたので満足している」
久保田調教師が歯切れのいい口調で状態の良さを伝えた。薄いモヤが立ちこめる中、外ラチ沿いをダイナミックなフォームで駆け抜け、池内助手も「ある程度テンを出してしまいも伸ばす感じ。右肩上がりで来ています」と休養明け3戦目で最高の状態を強調する。
前走のエリザベス女王杯は6着に終わったが、最初のコーナーで致命的な不利を受けた。決して宝塚記念でドゥラメンテやキタサンブラックを破った走りが色あせたわけではない。
今回は天気が味方しそうだ。中山競馬場がある船橋市は木曜夜から金曜朝にかけて雨予報。GI2勝を挙げたときのようなタフな馬場になれば、しぶとい末脚がさらに生きてくる。
枠順抽選会では昨年に続いて大外(16)番に決まったが、蛯名騎手は「春のグランプリも(16)番で勝った。良くも悪くもできる枠だけどいい競馬をしたい」と気持ちを切り替えていた。久保田師も「蛯名君も(大)外枠は3年連続。昨年は4着に頑張ってくれましたから」と悲観はしていない。
「これで最後になるが、記憶に残るようなレースをしたいですね」とトレーナー。蛯名騎手も「前走で走り切れなかったぶん、馬にはまだフレッシュさがある」と言葉に力を込める。
1年前の春、飛躍の足がかりとした舞台で、劇的なフィナーレを飾る。
★有馬記念の枠順はこちら