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1週間密着取材してヴィクトリアマイルの勝ち馬を探す『東西若手記者走る』。連載3日目の14日は東西トレセンで追い切りが行われ、渡部陽之助記者(35)はデニムアンドルビーに注目した。ドバイシーマクラシック10着からの帰国初戦だが、最も気になる状態、そして調整過程について、陣営を直撃した。
追い切り日のお目当ては、デニムアンドルビーだ。前走のドバイシーマクラシックではデビュー以来、初めてハナを切るレースとなり、10着に敗退。巻き返しは可能なのか。まずは双眼鏡で状態をチェックする。
午前6時過ぎ、CWコースに登場。3頭併せで、僚馬のハーキュリーズ(1600万下)を前に、同じくヴィクトリアマイル出走予定のラキシス(OP)を後ろに置いてスタートした。直線では、強めに追われてラスト1ハロン11秒7(6ハロン84秒2)でフィニッシュ。ハーキュリーズには半馬身遅れたが、ラキシスに先着。久々に姿を見たが、力強くストライドを伸ばし、頼もしくみえた。「きょうも特に心配な点はなかったです」と浜中騎手も上々の感触だった。
実は、最も気になっているのが、調整過程だった。ドバイから輸入検疫を経て、栗東に帰厩したのは5月7日で、この日の追い切りが11日に続いて2本目。少なくないだろうか。角居調教師は明快な答えをくれた。
「(放牧先で)完全に緩めたわけではないですから。デキは問題ない。(ドバイ帰りも)皆さんが思っているほど、きついローテーションだとは思っていません。不安があれば使いませんし、輸送をすることで馬は強くなりますからね」
管理したウオッカはこのレースにドバイから参戦し、08年2着、09年優勝。豊富な海外遠征の経験からくる持論で不安説を一蹴した。