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JCダートの追い切りが1日、栗東トレセンで行われた。初めてのダート戦だった前走のシリウスSを快勝したヤマニンキングリーは、CWコースで6ハロン82秒1。パートナーに3馬身遅れたが「動きはよかった」と河内調教師は満足の様子。ダートでは底を見せていない古豪が、GI初制覇に意欲を燃やしている。なお、JCダートは金曜発売はなく、3日に前日発売が行われる。JCダート枠順へ
ダート界の新星が、GI初制覇に向けて意欲の追い切りを消化した。初ダートだった前走のシリウスSを快勝したヤマニンキングリーは、CWコースでビッシリと併せ馬。パートナーに遅れはしたが時計そのものは上々で、タイトル奪取への態勢をしっかり整えた。
「動き? 最近はあんなもん。騎乗者の体重も、併せた相手より10キロ以上、重かったから。ビッシリやれて、いい負荷がかけることができた」
河内調教師が納得の表情で振り返った追い切りは、CWでメイショウグラハム(牡2、500万下)を2馬身追走。4コーナーで内からピッタリと体を併せて直線に向く。追い出されるとシャープに反応できず、3馬身突き放されてしまったが、もともと調教は走らないタイプ。それでいて6ハロン82秒1、3ハロン38秒4-12秒8は悪くない。河内師も「前走時の追い切りも遅れていたからな。動きはよかったよ」と走りに合格点を与えた。
09年の札幌記念でブエナビスタを破った実績馬。最近は6歳と高齢になり芝ではズブさが目立っていたが、初ダートのシリウスSでは、2番手から力強く抜け出して、新しい一面を見せた。
「父がアグネスデジタル(GI6勝中2勝がダート)で、血統やダート調教の走りからも適性はあると思っていた」と、河内師はニヤリ。デムーロ騎手=顔写真=とのコンビでは08年にGIII中日新聞杯Vがあり「チャレンジャーだけど、ひょっとしたら…という楽しみはある。デムーロは1度乗っているし、結果を出したい」と河内師は意欲満々だ。
〔7〕枠(14)番にも「枠はどこでも良かった。前走のように、リズムよく走れればいい」と安藤調教助手は外枠でも心配していない。ダートでは底を見せていないヤマニンキングリーが、名手デムーロを背に“2強”撃破に挑む。(片岡良典)