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目黒記念は東京芝2500mで施行されるハンデG2。
ダービーの熱気冷めやらぬなか始まるハンデ戦は、馬券ファンにとって困難なレースだ。過去10年のデータを見ると、1番人気こそ複勝率60%も、2~3番人気はそれぞれ複勝率20%と低調。
3着以内30頭中16頭は6番人気以下と人気薄がよく走る。例年に比べ頭数が落ち着いた今年もひと波乱あるのだろうか。逃げ馬に注目しながら勝ち馬を探っていきたい。
逃げた馬の成績は[0-1-1-8]。馬券に絡んだ馬の内訳は、2022年8番人気3着ウインキートス、2023年6番人気2着ディアスティマ。好走率は低いが、直近2年連続で好走している。
ディアスティマの昨年は、スタートの100mを除く、4ハロン目から13.1-13.0と大きくペースを落としていた。ペースを上げたのは後半6ハロン目からで、ゴール前では12.0-11.7-11.7-11.2-11.3-12.0。瞬発力不足を補うラップ構成ととれる。
ウインキートスの一昨年は、スタートの100mを除く、3ハロン目から12.9-13.1-12.4-12.8とこちらも上手くペースを落としている。それでも、後半6ハロンからペースを上げ、ラスト2ハロンは11.2→12.2と大きく減速。レース全体の上がり3ハロンは34秒7だった。
逃げ粘った2頭は、道中上手く息を入れつつ、後半は早めに踏みながらゴールへ向かっている。
ウインキートスは前年の2021年の勝ち馬でもあり、この年は番手につけてのものだった。1100m通過70.1秒と異常なほど緩く、レース全体の上がりは32秒8。自身は32秒5で逃げた馬を捉えている。ラスト3ハロンだけの競馬だった。
この2021年は例外で、対象期間中の好走馬の上がりは概ね34秒台で推移している。淡々としたラップを継続するか、ひと息入れて後半の持久戦に持ち込むか。ただ、今年はケイアイサンデラの単騎逃げが見込め、かつ少頭数でもあり、2021年に類似する形も無視できない。
東京芝2500mのスタートはスタンド前直線、芝2400mの位置から100m下げた位置にある。スタート後すぐに上りがあり、1コーナーまで450mの間にゴール板を通過し、コースを一周。道中にアップダウンもあり、基本的にラストは失速戦になる。
逃げ馬に注目すると、先述のケイアイサンデラがいる。ほかにハナに行きそうな馬はおらず、藤懸騎手とのコンビではスタート後から押して押してという感だし、この馬のハナと見てよさそう。
ケイアイサンデラが藤懸騎手とコンビを組み、かつハナを切ったのは5レースある。着順と1000m通過タイムは古い順に以下のとおり。
未勝利 中京芝2200m(稍重)
1着・61秒4
1勝クラス 京都芝2400m(良)
1着・60秒4
2勝クラス 福島芝2600m(良)
16着・59秒1
2勝クラス 京都芝2400m(良)
2着・58秒2
3勝クラス 京都芝2400m(良)
3着・58秒3
直近3戦は前半を飛ばして入り、ひと息入れての再加速で速い脚比べを避けている。今回はやや頭数が少ないとはいえ、これまでと同様引きつけすぎる率は低く、多少なりとも上がりはかかりそう。上がりのかかる競馬に長けた馬を狙いたい。
◎マイネルウィルトス。東京芝2500mでの馬券内好走は3度あり、そのうちの2回目がウインキートスによる逃げの’22目黒記念(2着)。3回目が昨年のアルゼンチン共和杯(2着)で、直近2戦はいずれも持久力を問われる流れだった。好走歴のある舞台で、悲願の重賞初制覇を決めてほしい。馬券は◎の単複。