新潟競馬では相変わらず、関西馬の強さが目立っている。今週の日曜新潟メーン・ＧＩＩＩ関屋記念も関西馬が断然有利なムード。中でも注目されるのがエプソムＣ３着の良血馬キャプテンベガだ。状態の良さが目立ち、７歳夏にして悲願の重賞初制覇のチャンスが巡ってきた。

　夏の新潟では今年も関西馬の快進撃が止まらない。３週が経過した時点で、アイビスＳＤのケイティラブやＮＳＴ賞のアウトクラトールなど、オープン、準オープンの上級レースではすべて関西馬が優勝。今週もＧＩＩＩ関屋記念、オープン特別の関越Ｓには関西馬が多数出走する予定で、狙いはやはり関西馬になりそうだ。

　関西有利な理由はしばしば指摘されるように、交通網の整備により輸送が楽になったことが大きい。滋賀県・栗東トレセンを出発した馬運車は名神高速栗東ＩＣまで信号が５つ、そこから名神→北陸自動車道→バイパスと一般道を通ることなく走れ、新潟競馬場近くの出口を降りると厩舎地域まで信号は２つ。信号が合計７つしかないため、発進、停止が少なく馬に負担がかからない。しかも輸送時間は美浦～新潟と変わらない約６時間３０分だ。

　輸送時間が関東馬と変わらず、負担が軽いため、レース数の少ない上級条件の馬は小倉と新潟の両方の選択肢から狙ったレースを使うことができる。そのため、準オープン以上のレースで関西馬の活躍が目立つというわけだ。

　今週の関屋記念にも登録１９頭のうち、関西馬が８頭。一昨年の勝ち馬マルカシェンクや、米子Ｓ勝ちのタマモナイスプレイ、準ＯＰの湘南Ｓで強い勝ち方をしたスピリタスなど強力なメンバーが新潟を目指してやってくる。中でもエプソムＣでハナ＋ハナ差の３着に好走したキャプテンベガに注目だ。名牝ベガとサンデーサイレンスの子として注目されたこの馬も７歳になったが、２走前の都大路Ｓ（９着）で上がり３ハロン３２秒９をマークするなど、年齢的な衰えはまったく感じさせない。この中間もＣＷ中心に乗り込み、大當調教助手は「前回がいい内容だったし、状態もピークと言っていいほど。条件もピッタリだから、今回は何とかしてほしい。メンバー的にもチャンスだろう」と期待を寄せている。

　過去５年で３勝と優位を誇る関屋記念での関西馬。暑い新潟の長い直線を今年はキャプテンベガの豪脚が炸裂する。

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