『ＪＲＡホームページ』内の人気コンテンツ「今週の注目レース」でお馴染みの伊吹雅也が、今週末のメインレースをいち早く分析！　膨大な予想ファクターの中から、レースの「本質」が表れている最重要データ１点をピックアップします。近代日本とともに歴史を積み重ねてきた伝統の一戦、天皇賞（春）は菊花賞好走馬に注目しましょう！

▼５月１日（土）東京１１Ｒ　テレビ東京杯青葉賞
【前走がＪＲＡ重賞だった馬の、前走着順別成績（2000年以降）】
●４着以内　〔６・３・１・４〕（複勝率71.4％）
●５着以下　〔１・２・３・１７〕（複勝率26.1％）
→前走でＪＲＡ重賞に出走していた馬が強いレース。ただし、その前走で５着以下だった馬はあまり信頼できません。特別登録を行った馬のうち、前走がＪＲＡ重賞だった５頭はすべて前走５着以下。既に重賞で好走経験のある馬だけでなく、条件クラスを勝ち上がったばかりの馬にもチャンスがありそうです。なお、前走がＪＲＡ重賞以外だった馬の前走着順別成績を見ると、青葉賞で好走した馬の大部分は、前走で優勝を果たしていました。

▼５月２日（日）東京１１Ｒ　スイートピーステークス
【血統別成績（2003年以降）】
●父か母の父がサンデーサイレンス系種牡馬　〔５・５・５・５０〕（複勝率23.1％）
●父も母の父もサンデーサイレンス系以外の種牡馬　〔２・２・２・５０〕（複勝率10.7％）
→東京競馬場の改修後はサンデーサイレンスの血を持つ馬が優勢。父も母の父もサンデーサイレンス系以外の種牡馬、かつ単勝２番人気以下だった馬は〔０・２・１・５０〕（複勝率5.7％）と苦戦しています。

▼５月２日（日）京都１０Ｒ　天皇賞（春）
【菊花賞で５着以内となった経験の有無別成績（2000年以降）】
●あり　〔６・６・６・２７〕（複勝率40.0％）
●なし　〔４・４・４・９７〕（複勝率11.0％）
→菊花賞で掲示板に載った馬は安定感抜群。また、2005年の優勝馬スズカマンボも、前年の菊花賞で勝ち馬から0.4秒差の６着に健闘していました。フォゲッタブル（菊花賞２着）やナムラクレセント（菊花賞３着）はもちろん、2007年の菊花賞で勝ち馬から0.6秒差の６着だったホクトスルタンも、展開や状態次第では上位に食い込めるかもしれません。

■執筆者プロフィール
伊吹　雅也（いぶき・まさや）
『ＪＲＡホームページ』（http://www.jra.go.jp/）、『競馬王』(白夜書房)、『サラブレ』(エンターブレイン)、『POGの達人』(光文社)などで活躍中の若手競馬ライター。「競馬」や「レース」の本質を見抜く的確なデータ分析力に定評があり、現在は騎手と騎乗馬の相性をロジカルに分析する予想理論『ザ・カンフルジョッキー』で注目を集めている。

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