競馬ニュース > 記事
東京開催の最後を締めくくるエプソムCにトウショウウェイヴが、全力を賭けて挑んでくる。東京は全6勝を挙げている得意コース。ここ目標に万全の態勢を敷いており、念願の重賞初制覇を狙う。
得意のコースでこれ以上負けられない。トウショウウェイヴが、背水の陣で重賞初制覇を狙う。
全休日明けの8日、ウェイヴはいつもと同じように坂路を3本ゆったり駆け上がって、体調を整えた。「思ったより涼しくて、デキは悪くない」と大久保洋調教師は愛馬を優しく見守る。
全成績【6・4・2・12】のうち、東京コースは【6・4・1・3】。これほど極端な成績を残している馬は、他ではお目にかかれない。そのホームコースでメトロポリタンS(3着)、メイS(4着)と、2戦続けて取りこぼした。敗因は明白。ウェイヴは追い込み脚質のため、どうしても展開に左右される。今の東京は先行馬有利の高速決着が続出。後方一気の競馬では、とうてい追いつけない。
その対策が中舘英二騎手の再起用だ。今年の中山金杯。右回り対策でブリンカーを着けて、初騎乗の中舘騎手で挑んだ。好スタートから2、3番手を追走し、直線では差し返すしぶとさを見せて3着。今までにないスタイルで好走した。「あの積極的なレースができれば、重賞でもかならず結果は出せる」とトレーナー。中舘騎手とブリンカーの相乗効果は想像以上だった。春の東京開催は今週がラストで、秋までお預けだ。トウショウウェイヴにとって、このエプソムCを逃すと、重賞制覇の機会は当分巡ってこない。コンビを復活させ、この一戦にすべてを賭ける。
道悪ではまるで力を出せないタイプなので、あとは良馬場を願うばかり。トウショウウェイヴが得意の舞台で最後のチャンスをものにする。(松永昌也)
![](/common/img/timeline/thumb-up.png)