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アネモネS(10日、中山11R、3歳牝馬オープン(指)、馬齢、芝・外1600メートル、1着本賞金1900万円、1、2着馬に桜花賞 (4月8日、阪神、GI、芝1600メートル)の優先出走権=出走16頭)北村宏司騎乗の1番人気パララサルー(美・国枝、父ディープインパクト)が、中団から直線で外を豪快に伸びて快勝。タイム1分39秒6(不良)。デビュー戦2着後、3連勝を決めて桜花賞(4月8日、阪神、GI、芝1600メートル)に向けて弾みをつけた。2着マイネエポナまでが桜花賞の優先出走権を獲得。2番人気トーセンベニザクラは5着、3番人気のチェリーメドゥーサは6着に敗れた。
勝負どころの手応えからは、想像がつかない末脚だった。ディープインパクト産駒のパララサルーが未勝利、500万下・菜の花賞、今回と3連勝でオープン初戦の桜トライアルをあっさり突破した。
「最後はいい伸びでした。でも、途中でどうなるかと思った手応えでした。3コーナーくらいでステッキが入っていましたし、まずいかなと」。責任を果たせて北村宏司騎手はひと安心といった表情だ。
最初のコーナーで外に振られ、終始外を回らされる厳しい展開。手応えは怪しく、直線入り口でも13番手。不良馬場でもあり、絶望的なポジションだったが、エンジンが掛かると父譲りの爆発力を見せ、一気に前を行く馬たちを捕らえた。
「ダテに3連勝はできないよ。前回のレースから、一線級相手でもやれると思っていた」と自信を持って臨んだ国枝調教師は満足そうな笑顔。この後は早めに栗東トレセンに入厩して調整する予定。「このまま順調に行ってくれれば楽しみ」と北村はクラシック初制覇に胸をふくらます。関東からまた楽しみな馬が出てきた。(田中直成)