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産経賞オールカマーの有力馬アーネストリーの追い切りが22日、栗東トレセンで行われた。GI初制覇となった宝塚記念以来、3カ月ぶりの実戦となるが、坂路で軽快な動きを見せ、好仕上がりをアピール。ライバルより重い59キロの出走にも陣営は自信を見せている。
グランプリホースに、札幌記念を回避した影響はみじんもなかった。宝塚記念を制して以来、3カ月ぶりの実戦を迎えるアーネストリーが主戦の佐藤哲騎手を背に気配の良さをふりまいた。
「札幌記念(8月21日)の前の週の金曜に軽いねんざをしたので大事を取った。すぐに治ったし、ここに目標を切り替え、いい状態になった。一番良かった宝塚記念に比べるとまだ遠いが、今朝は気持ちよくスムーズに走っていた。ええ、一流馬の走りやったね」。佐々木晶調教師は笑顔を交え、声を弾ませた。
追い切りは坂路で単走。雨水を含んだ重い馬場をまったく気にせずリズミカルなフットワークで登坂。鞍上の手綱は抑えたままでテンから14秒8、13秒6、12秒7と加速。馬なりでも脚さばきは力強く、ラストの反応も良く12秒8(4ハロン53秒9)でフィニッシュ。文句なしのリハーサルだった。
佐藤哲は「宝塚記念と変わらない身のこなし。気持ちが先走るところはあるが、休み明けだし引っ掛かってるわけじゃないからね。重量感があって時計、動きとも文句のつけようがない」とGI馬に目を細める。先週も坂路で4ハロン51秒5(ラスト12秒4)の好時計。2週連続で軽快な走りを見せて仕上がりの良さをアピールした。
前走の宝塚記念は最強牝馬ブエナビスタ、昨年のダービー馬エイシンフラッシュらを下してレコード勝ち。その強さを競馬ファンに見せつけた。「中山の2200メートルは(宝塚記念の)阪神の2200メートルと同じコース形態だからね。今回のポイント? 格の違い。59キロの斤量とか馬場状態がどうのとか関係ない。格が違う」とトレーナーが言えば、佐藤哲も「自信ある」ときっぱり。天皇賞・秋(10月30日、東京、GI、芝2000メートル)制覇に向け、力の違いを見せつける。(森本昭夫)