競馬ニュース > 記事
日本ダービーの「俺のチェックポイント」3日目は、大阪サンスポの片山和広記者がビザンチンドリームをチェック。前走の皐月賞はちぐはぐな競馬で13着に終わったが、2走前のきさらぎ賞は尋常ではない爆発力を発揮してV。巻き返しの可能性を坂口智康調教師(43)=栗=に聞いた。
◇
ビザンチンドリームは皐月賞で本命にしたが、13着。コラムで「タイトな中山は不向きだが」と前置きしたものの予想以上に出遅れ、4コーナーで前をカットされてブレーキをかける不利。コース適性うんぬん以前に競馬に参加できなかった。今回は最もフィットしそうな東京芝2400メートルが舞台。巻き返しの可能性を坂口調教師に聞いた。
「皐月賞よりもダービーと、以前から思っていました」
トレーナーも同じ意見だった。前走の敗戦は、言葉は悪いかもしれないが、ある程度は予期できていたということで、今回こそ本領発揮。「心臓が強くて長くいい脚を使えるし、爆発力もある。それを東京で見せることができれば」と楽しみいっぱいの表情だった。
追い切りは栗東CWコースでクリノオデッセイ(未勝利)と併せ馬。6ハロン84秒8─11秒5を計時して、馬なりで1馬身先着した。450キロ程度の体がもっともっと大きく見えて、間違いなく調子はいい。「1週前にある程度、負荷をかけて、きょうの追い切りでもう一段、上げようという狙い。馬体もいいし、思惑通りにきています。前走時よりも体に張りもある。状態は前走よりも上向いています」と指揮官も手応えを口にする。
ならば、大変身の可能性は十分だ。2走前のきさらぎ賞で披露した末脚は桁外れだった。上がり3ハロンはメンバー最速の33秒7をマークしたが、ラスト1ハロンは間違いなく10秒台。それを発揮すれば、まとめて面倒をみてもおかしくない。
「とにかくゲートを(普通に)出てほしい。エンジンのかかりが遅いので、そういう意味でも東京はいいと思います。日本ダービーは一度は(管理馬で)出たかったレース。楽しみにしています」
もう一度、◎を打とうか。そんな気になってきた。(片山和広)