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阪神JFの「俺のチェックポイント」2日目は、東京サンスポの漆山貴禎記者が2戦2勝のモリアーナに注目。8月のコスモス賞以来4カ月ぶりとなる異例のローテーションの理由を陣営に直撃した。
過去10年の阪神JFでは5頭の無敗女王が誕生している。やはり、負けていないのは大きな魅力だ。登録のある無敗馬8頭の中でも気になるのはモリアーナ。新馬、コスモス賞を圧巻の強さで連勝したが、4カ月ぶりでのぶっつけ本番だ。過去10年の連対20頭中17頭は前走が10月以降ということを考えれば〝異例〟の臨戦過程と言っていい。勝てば現行コースに替わった2006年以降では最長間隔Vだ。
厩舎に足を運んで武藤調教師にローテの意図を直撃すると、「2戦でいろいろと学べたからもう経験は必要ないと思って。それに体の減りやすい馬だから前走後すぐに(本番)一本で行こうと決めたんだ」と明朗な答えが返ってきた。初戦は左回りの高速馬場で上がり3ハロン33秒0の差し切りを決め、2戦目は右回りの洋芝で4コーナー先頭の積極策から押し切った。確かに、全く違うシチュエーションで結果を出しているのは心強い。
充電の効果は馬体にもくっきり。たくましい胸前とトモ(後肢)が目を引き、「放牧で30キロ近く増えた。輸送で減っても10キロ増くらいでいけるはず。2週前が別格の動きだったし、改めてステップは必要ないと思った」と指揮官は自信を深めている。先週のチャンピオンズCでは石川騎手がGⅠ初制覇を飾り、「(武藤)雅は(石川)裕紀人と仲がいいからね。パワーをもらったはずだよ」と目を細めた。美浦の親子鷹にも初GⅠの栄冠が訪れるかも―。重い印を打とうと心に決めた。