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2022年最初のJRA・GIのフェブラリーSが20日、東京競馬場で行われる。松田大作騎手(43)=栗・フリー=は、前哨戦の東海Sを制したスワーヴアラミスで参戦。7歳を迎えても成長し続けるパートナーと狙うGI初勝利への手応えなどを聞いた。(聞き手・斉藤弘樹)
--前走の東海Sで重賞3勝目を挙げた
「(2走前の)チャンピオンズCくらいから、馬混みでもしっかりした手応えで回ってこられるようになっているなと感じていました。前に行けなくて馬混みでレースをしましたが、しっかりとハミを取ってくれていました」
--7歳で初めてのGII制覇
「この年になっても、こうやって成長できるんだなと改めて教えてもらいました。普通の馬とは異質な感じのステップの踏み方をしているのかなと感じています」
--3歳時から騎乗しているが、当時から能力を感じていたのか
「いい意味でスピード感がなくて、(その中で)スピードが出ているのは走る馬の特徴ではあるので、力があるんだろうなと感じていました」
--その一方、気難しい面もある
「調教でスキンシップを取っている間に馬のことが分かってくることもあります。厩舎スタッフとコミュニケーションがしっかり取れていたのが、大きいのかなと思いますね。乗せ続けてもらって、長く一緒に成長していけるのはすごくありがたいことです」
--9日の1週前追い切りでは栗東CWコースで6ハロン79秒1-12秒1をマーク。状態面については
「いつもの形として、1週前にしっかりやるというリズムができているので。状態はキープできていると思います。毛づやも良くて、表情も凜としている感じがあります」
--初めての1600メートルになる
「今の感じなら、1600メートルでワンターンでも対応してくれるんじゃないかな、という思いは持っています。前走が(中団追走から差し切る)今までにないレースの形だったので」
--デビュー26年目で初めてのGI制覇が懸かる
「GIを勝つのは本当に難しいことだと思っているので、そういう舞台で可能性のある馬に乗せてもらえることが奇跡に近いことです。チャンスを与えてくれたオーナーや須貝調教師、スタッフなど関係者の方々に本当に頭が下がります。自分ができることを最大限に発揮したいと思っています」
★フェブラリーSの特別登録馬(想定騎手入り)はこちら 調教タイムも掲載
★陣営「覚醒した」…全休日明けのスワーヴアラミスは、栗東坂路をゆったりとしたフットワークで駆けた。野見山助手は「変わらずいい感じ。前走で覚醒したんじゃないかな。ジョッキーも完全に手の内に入れてくれている。1600メートルへの対応がポイントだと思うけど、今の雰囲気なら十分対応できるのでは」と、さらなる進化を見込んでいる。
★26年目初GIVなら最も遅い記録…デビュー26年目でJRA・GI初勝利となれば、1984年のグレード制導入後では最もキャリアを要しての達成となる(JRA所属以外、地方デビュー騎手は除く)。これまでの記録は佐藤正雄元騎手の同23年目。また43歳5カ月での初戴冠は、佐藤正雄、楠孝志元騎手に次ぐ歴代3位の年長記録。25度目の挑戦でビッグタイトルを狙う。
■松田 大作(まつだ・だいさく)1978(昭和53)年9月13日生まれ、43歳。鹿児島県出身。97年3月に栗東・崎山博樹厩舎所属でデビュー。2015年ファルコンS(タガノアザガル)でJRA重賞初勝利を挙げた。15日現在、JRA通算487勝、重賞は4勝。