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第31回マイルチャンピオンシップ南部杯(8日、盛岡11R、交流GI、3歳上オープン、定量、ダ・左1600メートル、1着賞金4500万円 =出走14頭)ミルコ・デムーロ騎乗の2番人気ルヴァンスレーヴが、5、6番手を追走して直線であっさり抜け出して3歳馬として初制覇。統一GI3勝目を飾った。タイム1分35秒3(良)。このあとは未定も、チャンピオンズC(12月2日、中京、GI、ダ1800メートル)あたりが目標になる見込み。1番人気のゴールドドリームは2着、ノンコノユメは4着に敗れた。
世代交代のうねりが、古馬王者をものみ込んだ。夕暮れの盛岡オーロパーク。ルヴァンスレーヴが3歳馬として初めて、みちのくの統一砂王に輝いた。
「本当に半端なく強い。信じられないよ」。引き揚げてきた検量室で、顔を紅潮させたM・デムーロが興奮気味にまくし立てる。GI5勝目を狙った昨年のJRA最優秀ダートホース・ゴールドドリームとの一騎打ちを横綱相撲でノックアウトし「注意していたスタートもうまく出て、スムーズにいい競馬ができた。僕が乗ったときはいつも勝ってくれる。本当にすごい」。外国人騎手としては初めてとなる盛岡での勲章。それを届けてくれた若き相棒を最後までほめちぎった。
昨年の全日本2歳優駿、前走のジャパンダートダービーに続く3つ目のGIを古馬撃破という形で獲得し、「古馬相手に勝てるとは思っていなかった。今までもモンスターだと思っていたけど、レジェンド級です」とG1レーシングの吉田正志代表も感嘆の声を上げる。「今後のことは未定ですが、チャンピオンズCと来年のフェブラリーSは目標にしたい。いつかは海外挑戦も考えたいし、それくらいの馬だと思います」。レース前に急激に肌寒さをました薄暮のGIを、若き王者が熱く盛り上げた。 (内海裕介)