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今週の東京メーン、ハンデGIIのアルゼンチン共和国杯(芝2500メートル)で、注目は今春の天皇賞馬ビートブラックだ。10月8日に行われたGII京都大賞典を直前のアクシデントで取り消しており、仕切り直しの一戦となるが、仕上がりは上々。トップハンデ59キロを克服し、ジャパンCの主役争いに名乗り出る。
災い転じて福となす。春の天皇賞馬ビートブラックが、あらためて秋のスタートを切る。
「京都大賞典は競馬を使わなかっただけ。出られる態勢に仕上がっていたから、今回は調整も楽だった。体は京都大賞典の時より締まって、より仕上がっているよ」
デキの良さに中村均調教師が目を細める。
出走予定だった京都大賞典は、レース2日前の10月6日に右前脚挫跖の影響で取り消し。だが、症状は軽く、8日にはさっそく運動を開始した。
21日には栗東の坂路で4ハロン54秒7(ラスト13秒1)をマーク。先週の24日は馬場が重く時計を要する坂路で、4ハロン53秒6(ラスト13秒2)の好時計を力強い動きで弾き出し、28日も4ハロン53秒6(ラスト13秒1)で登坂する元気の良さだ。「このレースに向けて調教は十分。動きもいい」と中村師。
天皇賞・春でトーセンジョーダン(昨秋の天皇賞馬)に4馬身差をつけ圧勝。今回、ハンデは59キロを課せられた。中村師は「仕上がっているとはいえ休み明け。どこまで頑張ってくれるか」と語る一方で「東京コースはもともと悪くはないし、能力を出してくれたら」と自信ものぞかせた。
アルゼンチン共和国杯には昨秋、京都大賞典(2着)を経て臨み5着だったが、今年はGI馬として参戦する。しかし、中村師はさらに先にジャパンC(11月25日、東京、GI、芝2400メートル)を見据えている。「ジャパンCに向けて、いいパフォーマンスを見せてほしい」。春の天皇賞馬が試練を乗り越えて、実りの秋を迎える。 (森本昭夫)
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