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JRAは今週の競馬開催から新たな馬場情報として芝の「クッション値」を発表する。従来公表されている4段階(良~不良)の馬場状態、含水率に新たなファクターが加わることで、馬券的中へのヒントにつながりそうだ。
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今週から芝コンディションのより詳細な分析が可能になる。クッション値とは競走馬が走行時に馬場に着地した際の反発力を数値化したもので、値が高いほど硬い馬場だと判断できる。測定は開催前日、開催当日に実施し、開催前日は昼過ぎ、開催日は午前9時30分頃にJRAのホームページで公表する。
測定はクレッグハンマーと呼ばれる機器で行い、2・25キロの重りを高さ45センチから落下させて馬場に衝突した際の衝撃加速度を測定。1カ所につき4回連続で重りを落下させ、4回目の数値をその箇所の測定値とする。コースの内柵から2~3メートルの間の場所をその地点の測定範囲とし、1地点につき5カ所測定して、その平均値をその地点のクッション値とする。測定地点はゴール前、4コーナー、その間の各ハロン地点で、各地点の平均値をクッション値とする。
同じ良馬場発表でも、クッション値は含水率や芝の種類によって異なってくる。JRAは数年前から調査を進めており、洋芝は7~8、野芝は8~10が平均的な数値とされる。2018年ジャパンCでアーモンドアイが芝2400メートルの世界レコード(2分20秒6)を樹立した際のクッション値は9・8で、タイムが出やすい硬めの馬場だったと推察できる。
13日の京成杯AHでは昨年、1分30秒3の世界レコードが記録された。仮に高いクッション値を示すなら高速決着が予想され、昨年の1着トロワゼトワル、3着ジャンダルムに有利に働くかもしれない。今後の馬券作戦に役立てたい数字だ。