当企画のコンセプトにつきましては、コチラにてご確認ください。今週も“勝ち逃げ馬券師”新良武志氏に、注目の乗り替わりをピックアップしてもらいます。
※データは2017年以降の結果をもとに集計


編集部（以下、編）　平地重賞4鞍の開催が2週続き、今週は2鞍とだいぶ落ち着きました。

新良（以下、新）　土日に1鞍ずつですので、ターゲットを絞りやすいですね。

編　では早速まいりましょう。土曜日には東京スポーツ杯２歳Ｓが組まれております。今年からG2に昇格しました。


新　過去の好走メンバーを見れば納得といったところですね。節目の年ですので、しっかりゲットしたいです。

編　よろしくお願いします。乗り替わりは3頭と少ないですが、狙いどころはありそうですか？

新　鮫島克駿騎手から石川裕紀人騎手に乗り替わる⑪テラフォーミングに注目しています。

編　戸崎騎手がテン乗りとなるトーセンヴァンノあたりを狙ってくるかと思いましたが、これはまた渋い狙い目ですね。

新　人気を考えたら、こちらのほうが面白いと思います。実はこの馬、キャリア2戦目なのに、これが2回目の乗り替わりになるんですよ。

編　え、どういうことでしょう？

新　前走の新馬戦はもともと木幡巧也騎手が騎乗する予定だったんですが、直前のレースで落馬してしまったため、急きょ鮫島駿騎手が手綱をとることになったんです。

編　なるほど。そういうことですか。そんなアクシデントがあっても、しっかり勝利を収めたわけですね。


新　はい。2戦目で2回目の乗り替わりなんて、まさにこの企画向きの馬です（笑）。いずれにせよ、乗り手を選ばないタイプなのではないでしょうか。

編　石川騎手の強調材料を教えてください。

新　まずは、この馬を管理する相沢郁厩舎の主戦騎手ということです。期待している馬には、たいてい石川騎手を乗せてきます。

編　確かに、エメラルファイトやブラックホールなど、近年のこの厩舎の重賞勝ち馬には石川騎手が跨っていますね。

新　そうなんです。だから、石川騎手を配してきたというだけで、好意的に受け取れます。人気薄での好走も多く、データ集計期間内の単勝回収率は100%超えですしね。

編　まだ1戦1勝で底は割れていませんし、ポンポンといく可能性もあるかもしれないですね。

新　そんなシーンもおおいにあり得るでしょう。テラフォーミングの新馬戦は、なかなか見どころがありましたから。

編　具体的に、どのあたりを評価できますか？


新　2000ｍの新馬戦ということもあり、スローの展開を先行するかたちになったわけですが、上がり3ハロンを全体の3番目となる34秒1でまとめた点は評価できます。

編　前に行ってバテないのは大きな強みですよね。

新　今回は千八ですが重賞特有のタフな展開になるはずなので、間違いなく2000mの経験が活きてくるでしょう。

編　問題は相手関係になるでしょうか……。

新　強そうな馬は何頭かいますが、ポテンシャルではひけをとらないでしょう。血統的にも一発の魅力を秘めていると思います。メンバー中唯一のエピファネイア産駒というのがいいですね。

編　適性があるということですか？

新　はい。東京の馬場はスピードだけでなく、パワーも問われるのでロベルト系の血筋を引く馬が優位性を発揮します。アルテミスＳのサークルオブライフ、天皇賞（秋）のエフフォーリアと、この秋の東京の芝重賞はエピファネイア産駒が大活躍していますからね。テラフォーミングも続いてほしいです。

編　人気的にも、来れば高配当確実です。


新　周囲をあっと言わせる激走に期待しましょう。


★その他の注目乗り替わり★
福島7R　④ナムアミダブツ（斎藤新→菅原明良）
福島10R　⑩レミニシェンザ（西村淳也→川又賢治）
阪神10R　②タイセイモナーク（和田竜二→松山弘平）


【プロフィール】
新良武志（しんら・たけし）
かつてはどこにでもいる競馬ファンの1人だったが、データベースソフト【TARGET】との出合いを経て、眠っていた馬券師としての素質が開花。騎手・種牡馬にウマニティU指数を組み合わせた独自のデータ活用術を考案し、常勝スタイルを確立させる。2015年秋にメディアデビュー。雑誌、WEBを中心に精力的に予想家活動を行っている。著書に『毎日コツコツ勝ち逃げリーマン馬券術』（ベストセラーズ）、『ジョッキー未来予測2019』（秀和システム）。
最新情報は『“新良式”データ馬券ブログ』で公開中。

この記事はいかがでしたか？

 (2)