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仏GI凱旋門賞(10月2日、シャンティー、芝2400メートル)に挑戦するマカヒキ(栗・友道、牡3)が11日、栗東トレセンで国内最終追い切りを行った。弥生賞以来のコンビを組むルメール騎手が騎乗して、CWコースで抜群の動きを見せつけた。世界制覇に向け、着々と態勢は整っている。
日本馬初の凱旋門賞制覇へ、躍動した。ダービー馬マカヒキがルメール騎手を背に目の覚めるようなフットワークを披露し、渡仏前最後の追い切りを完了だ。
「いいコンディション。とてもリラックスしていたし、ラストも反応はよかった。弥生賞のときよりパワーアップしている。乗りやすかった」
5カ月ぶりの手綱に確かな成長を感じたジョッキーは、思わず笑みを浮かべた。
報道陣と数台のテレビカメラ、そしてトレセン関係者が見守る中、CWコースに登場。アドマイヤキズナ(500万下)を3馬身追いかける形でスタートし、直線では内へ。馬なりで加速して一気に差をつめ、クビ差先着。7ハロンから97秒1、6ハロン81秒6、3ハロン38秒0-12秒4の好タイムで駆け抜けた。
友道調教師も納得の表情だ。「(帰厩後)初めて併せ馬をしたけど、前半はリラックスしながら、並んでからはビュッと行った。2、3秒速くなったが、無理はしていないからね。追うたびによくなっている」。
この日が実質的な国内最終追い切りとなる。13日にトレセン内の検疫厩舎に移動し、19日に出国。前哨戦のニエル賞(9月11日、仏シャンティー、GII、芝2400メートル)から本番へ向かう。
JRA所属として母国に凱旋するルメール騎手は「世界で一番のレース。私はフランス人ですし、すごく勝ちたい。マカヒキとなら自信があります」と意気込む。父ディープインパクトでも届かなかった世界の頂点を目指す戦いが、もうすぐ始まる。 (渡部陽之助)
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