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今週の日曜東京メーンの東京新聞杯(7日、GIII、芝1600メートル)に、3連勝と勢いに乗る4歳馬ダッシングブレイズが参戦する。5勝すべてが芝1600メートルで、上がり3ハロンも最速という切れ者。しかも直線に坂がある東京、阪神でマークしているだけに価値がある。強敵相手に重賞初制覇を飾り、マイル界の新星としてGI戦線に名乗り出る。
その名のごとく、“威勢の良い炎”となって重賞初制覇に燃える。ダッシングブレイズは、昨秋から1000万下-1600万下-オープン特別と破竹の3連勝中。2日朝の栗東トレセンで、坂路を軽く駆け上がり、追い切り前日の調整を終えた愛馬に、吉村調教師の表情はほころぶ。
「デビューから期待していた素質が(昨年の)ひと夏を越して開花した。腰とかトモ(後肢)の緩さが目立っていたが、だいぶしっかりした」
昨春のダービートライアル・プリンシパルS(芝2000メートル)で12着に敗れた後、秋に備えて休養へ。マイル戦に照準を絞って9月に復帰すると、快進撃が始まった。「体の成長と距離の適性がかみ合ったんでしょう。マイルの適性は高いと思っていたが(3歳春は)どうしてもダービーを目標にするから」と指揮官は振り返る。
全5勝が1600メートル。現在の3連勝の中身も濃い。上がり3ハロンはすべて最速で33秒4、33秒2、33秒1とクラスが上がるごとに速くなり、末脚の威力を増している。「スローペースでも差し切れるのは強み」とトレーナーは胸を張った。前走の馬体重498キロはデビュー以来最高。体の成長ぶりも目覚ましい。
前走後はいつも通り短期放牧へ。1月27日に坂路で行われた1週前追い切りでは、4ハロン51秒8-12秒2と好タイムを叩き出した。態勢は万全だ。
東京マイルは2戦2勝で、阪神が3戦3勝。「直線に坂のあるコースはいい。タイトルを獲れば楽しみは広がる」と吉村調教師は力を込める。マイル戦線の新星誕生へ。ダッシングブレイズの末脚が、東京の長い直線で炸裂する。 (森本昭夫)
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