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人気はいらない。陰の実力派シャドウファックスが抜け出す。
デビュー戦は単勝オッズ24・2倍の8番人気、前走のアルテミスSが60・2倍の12番人気と、2戦ともに伏兵以下の見立てだったが、実戦では猛反発してみせた。初戦は好位から抜け出し、2着に2馬身半差をつける大楽勝。前走も正攻法で運び、勝ったソダシに詰め寄るまではいかなかったが、2着ククナからわずか0秒3差の7着に食い込んだ。
天性のセンスを武器に、人気上位馬を脅かす実戦タイプ。そんな味なキャラクターに、3戦目の今回は少し変化が見られる。
それが顕著に表れたのが7日の追い切りだ。馬なりのまま、Wコース5F69秒2で3歳未勝利に半馬身先着。時計的にはそれほど強調できるものではなかったが、手綱を取った大野騎手が目を輝かせる。
「馬場の内めを回ったので手応えは楽だったけど、それにしてもいい感じ。前回も良かったけど、今回は動き出してからのバラつきがなくてすごく良かった」と、手綱越しの感触を絶賛しているのだ。
これまでインパクトのある動きを見せないことが、低評価につながっていただけに、鞍上が感じる変化は見逃せないポイント。実戦を重ねて動ける体になったということなら、そのセンスを存分に生かせる今回の中山1マイルは戴冠を狙える絶好の舞台。宮田調教師も、「立ち回りがうまいから、中山なら一瞬の脚が生きるはず」とタイトル奪取に一歩も引かない構えだ。
「人気はあちら、勝つのはこちら」。そんな往年のフレーズを思い起こさせる渋い堅実派が年頭を彩る。“究極の3連単”はシャドウを1着に固定、2・3着に安定感ある○テンハッピーローズを据えた12点。(夕刊フジ)
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