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Xマスも“まつり”に彩られる。年度代表馬の称号をも視界にとらえたファン投票トップ当選のキタサンブラックが、余裕の最終調整で万全の態勢を整えた。
栗東は早朝から濃い霧に包まれる、あいにくのコンディション。そんななか、朝一番にCWコースに入った主役はカープストリーマーを追走しながらペースを上げた。直線の動きが目視できないほどの悪条件下でも、内からきっちりかわしてフィニッシュした。
「モヤで周りが見えなくて大変だったけど、最後はクビだけ先着しました。時計も指示どおりに6F85秒くらい。ラストの反応が良かったし、今までとの比較でも、いい状態です」と、調教をつけた黒岩騎手(レースは武豊騎手)が、納得の動きを説明した。
清水久調教師も「ジャパンCのあと、まだ鍛えることもできたけど、あれだけ強い競馬をしてくれたあとだからね。最低でも同じ状態に、と思ってやってきた。十分キープできています」と、自然と笑みがこぼれた。
昨年の菊花賞はクビ差、今春の天皇賞はハナ差だったが、JCは2馬身半差の圧勝だった。GI4勝目へ向け、「素晴らしい馬で出られるのでワクワクしている。前走は初めての圧勝だったし、中山のこの舞台も合っていると思う。ファン投票1位の馬に乗せてもらえるし、今年最後のレース。ベストを尽くして勝ちたい」と、武豊騎手はV宣言。いつの間にか孤高のポジションに登り詰めた16年、最高の締めくくりが見えてきた。(夕刊フジ)
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