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第76回日本ダービー(=東京優駿、31日、東京GI、芝2400メートル)降雨でたっぷりと水を含んだ「不良」のターフをロジユニヴァースが力強く駆け抜けていく。3番手から最後の直線で内に入ると、ぐんぐん伸びて栄光のゴールへ。2着に4馬身差の圧勝で3歳最強の座に就いた。
横山典騎手はダービー挑戦15度目にしてうれしい初優勝。過去に3度の2着があっただけに、歓喜の言葉が飛び出すのかと思ったが開口一番「申し訳ない」と予想外のコメントを発した。
1番人気の皐月賞で14着に惨敗後も、状態が決して良くはなかったことから、ダービーに向けては悲観的な気持ちもあったようだ。「ロジユニヴァースの力を信じられなかった自分が情けない。馬には本当に失礼なことをした」と続けた。
萩原調教師にとってはクラシックばかりか中央GI初勝利。だが「正直、皐月賞の敗因を見極めきれず半信半疑だった。でも勝ててほっとした」と、こちらは喜びよりも安堵(あんど)感を漂わせた。
皐月賞2けた着順からの巻き返し優勝は1986年のダイナガリバー以来。騎手や調教師を絶望のふちから救った見事な「復活走」。デビューから4連勝した逸材が再び、一流馬への道を歩み出した。