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菊花賞(23日、京都、GI、芝3000メートル)3冠阻止へ態勢は万全だ。ウインバリアシオンの中山義一調教助手(55)が、ダービーに続き、サンケイスポーツに独占手記を寄稿。たくましく成長し、最高の状態に仕上がったバリアシオンに打倒オルフェーヴルの夢を託す。
出走予定馬
枠順が発表され、ウインバリアシオンは〔7〕枠(13)番に決まった。今の京都は芝の状態がよく、できれば内枠がよいと思っていたが、これも運。オルフェーヴルを隣に見ながら戦えるので、レースはしやすいはずだ。20日は坂路1本のメニューをこなし、食欲も旺盛。状態にも不安はない。
バリアシオンはデビュー当時からダービー2着までは心肺機能に体の成長が追いついていない状態だった。それが、夏の休養を経ると、今まで一番の不安だった蹄の回復もよく、体もひと回り大きくなり、パワーアップ。現時点では、心配なく強い負荷をかけられる状態にある。春と違ってレースに向けて、集中して仕上げていける。
2冠馬オルフェーヴルは持久力、パワーともに備えた世代を代表するトップホース。この馬に立ち向かっていくのだから、最高のデキで挑まなければならない。
水曜(19日)は併せ馬でビッシリと追い切った。またがった安藤勝騎手からは「息遣いはとてもよかったです。強い相手がそろいますが、あまり意識しすぎずに、この子の競馬ができればいいですね」と心強いコメントをもらった。“打倒オルフェ”へ態勢は整ったと思う。
持ち味である折り合いの良さと息の長い末脚は淀の3000メートルのためにこそある。前走は本番を意識した仕上げだったが、今回は2400メートル仕様のエンジンを3000メートル仕様にフルチューニングして臨む。人事を尽くして天命を待つ。バリアシオンに栄冠を-。 (松永昌厩舎調教助手)