競馬ニュース > 記事
第183回目のフランス版ダービー、ジョッキークラブ賞(3歳牡牝、芝・右2100メートル、優勝賞金85万7100ユーロ=約1億2840万円)が4日、シャンティー競馬場で11頭によって争われ、クリスチャン・デムーロ騎手とコンビを組んだエースインパクト(フランス=ジャン・クロード・ルジェ厩舎、牡)が豪快に差し切って優勝した。勝ちタイム2分2秒75(良)はレコード。人気に推されていたビッグロックは果敢に逃げたものの3馬身半差の2着に終わった。日本生まれのハーツクライ産駒として注目されていたコンティニュアスは、好位のインを進んだものの最後に脚が上がって8着。
勝ったエースインパクトは、父クラックスマン、母アブソルートリーミー、母の父アナバーブルーという血統のアイルランド産馬。年明けにデビューして3連勝と勢いに乗って大一番に臨み、初の重賞挑戦で無敗のダービー馬に輝いた。ジャン・クロード・ルジェ調教師にとっては2009年ルアーブル、16年アルマンゾル、17年ブラムト、19年ソットサス、22年ヴァデニに次いで6度目の同レース制覇。日本で活躍するミルコ・デムーロ騎手の弟であるクリスチャン・デムーロ騎手は17、19年に次いで3度目のVとなった。
この結果を受けて、欧州の主要ブックメーカー各社は凱旋門賞(10月1日、フランス・パリロンシャン競馬場、GI、芝2400メートル)のオッズを修正。エースインパクトについてはbet365社がレース前の81倍から9倍にするなど、いずれも2~3番人気の評価へと急上昇した。各社で微妙な差異はあるが、1番人気(タイを含む)については全社、ディープインパクト産駒で英国ダービーを制したオーギュストロダン(アイルランド=エイダン・オブライエン厩舎、牡3歳)で一致。6~8倍前後のオッズになっている。