３１日の京都５Ｒ２歳新馬（芝１６００メートル）は、ミルコ・デムーロ騎手騎乗の２番人気カジノブギ（牝、栗東・中内田充正厩舎）がゴール前で鮮やかに差し切って快勝した。タイムは１分３５秒２（良）。

　外からキタノタイセツが好スタートを決めるが、内からキアロスクーロが二の脚を生かしてハナを奪う。好位にはライジングスターやキーナンバーがつけて、断然人気を集めたフォーアライターは先行集団を見る位置でレースを進めた。直線に向いてもキアロスクーロはしぶとい粘り腰を見せて先行馬を振り切り、これを目標にフォーアライターが少しずつ接近。２頭の争いかと思われたところに、ゴール前で猛然と追い込んできたのがカジノブギだった。直線半ばで外に持ち出した際に他馬をはじき飛ばす行儀の悪さ（Ｍ．デムーロ騎手は騎乗停止）を見せたが、そこからエンジンがかかると鋭く伸び、内で競り合う２頭をわずかにかわして先着。新種牡馬ワークフォースの産駒が見事な決め手で初陣を飾った。クビ差の２着がフォーアライター。さらにハナ差の３着に１１番人気のキアロスクーロが粘り込んでいる。

　カジノブギは、父ワークフォース、母ギミーシェルター、母の父サンデーサイレンスという血統。おじペインテドブラックはＧＩＩステイヤーズＳ、ＧＩＩＩ青葉賞の勝ち馬。祖母オークツリーはＧＩＩＩ福島記念の２着馬。３代母シャダイアイバーはオークスの勝ち馬。

　１１月７日から１５日までの騎乗停止処分を受けてしまったＭ．デムーロ騎手だったが、「走りますね。パワーがすごいです。まだ子供っぽいところがあり、直線で左に馬がいなくなるともたれてしまいましたが、ムチを入れてからは、フラつくことなく走ってくれました」と若さあふれるパートナーの能力については太鼓判を押していた。

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