重賞とは言え、２勝馬は(４)ダンスファンタジアと(７)ピュアオパールの２頭だけのメンバー構成。その２頭は阪神ジュベナイルフィリーズからの臨戦で、格も実績もこの２頭が抜けているということになる。阪神ジュベナイルフィリーズで９着に敗れたとは言え、２番人気だった(４)ダンスファンタジアにとっては負けられない一戦か？

しかしその阪神ジュベナイルフィリーズは、着順以上に内容が悪かった。シンザン記念での１番人気ドナウブルー（５着）にしてもそうなのだが、掛かりグセを見せたのは着順以上に大きなマイナス。こういう馬はダービー、オークス時期までは何とかなっても、それを過ぎるとまず大成しない。

今はまだダービー、オークス時期より前なのだが、それでも頭からは狙いづらい。そういった馬は掛かった仕草を見せない時でも心理的にブレーキを踏みながらアクセルを吹かし続ける気性なので、直線を向いてもギアを変えられず、高い基礎能力で雪崩れ込むだけの２着～３着というパターンも多くなる。

掛かりグセと言えば、(１)アドマイヤセプターも前走エリカ賞で口向きの悪さを見せて直線伸びを欠いた（７着）。２０００ｍエリカ賞からの距離短縮は好材料とは言え、これも１６００ｍなら大丈夫とというものではないだろう。信頼が置きづらい。

ならば新馬戦圧勝のディープインパクト産駒(12)イングリッドか？　いやいや、これもその新馬戦が東京コース「▼17▼４△４」の超瞬発ラップ。流れが緩みにくく、コース適性値「瞬３平５消２」の中山芝１６００ｍでガマンが利く馬かどうかは分からない。前走と同じ超スローの楽逃げができる可能性は皆無だし、むしろ切れすぎる馬だけに不安の方が大きい。

そうなると(９)ピュアブリーゼや(15)コンプリート辺り？　いや、実はもう１頭気になる馬がいる。同じ中山芝１６００ｍの新馬戦を
12.5-11.6-11.6-11.6-12.3-12.5-12.1-11.9
というラップで勝った(２)コスモバタフライである。前半もそれほど緩くはないのに、「△２▼４▼２」のラップギアは間違いなく特殊ラップ。それだけに２戦目ベゴニア賞での１０着大敗は不可解と言えば不可解だが、そのレースで記録された「▼９▼２△７」の瞬発力はここでは必要ない。前日最終で単勝６５．６倍、最終的には恐らく単勝１００倍前後になるはず。かなりの期待を込めて◎を打つ。