木曜追いとなったサニーサンデーは、Ｗコース単走で５ハロン６３秒８の好時計。「状態がいいことは確認できた」と谷原調教師も満足の表情だ。主戦の吉田隼人騎手が騎乗停止で、今回は佐藤哲三騎手が初めて手綱を握るが、「先行してしぶといイメージがあります」と持ち味を引き出して好勝負に持ち込む。

　サニーサンデーは先週の木曜に１週前追い切りをする予定だったが、降雪のため金曜にスライド。その影響で最終追い切りも間隔をあけるため木曜となった。

　この日も普段と変わらず、北の角馬場でじっくり準備運動をして南へ。Ｗコースに入るなり、クビをグッと下げて勢いよくスタートした。闘争心を前面に出して軽快にラップを刻み、直線では鞍上のアクションに応えるように踏ん張り、５ハロン６３秒８、３ハロン３７秒９－１３秒１（直線一杯に追う）の好タイムだ。

　谷原調教師は「終い重点の予定だったが、競馬が近いことも分かっているようでスタートから速かった。でも、状態がいいことは確認できた。上がってきて息もすぐ入ったからね」と納得だ。

　今回は主戦の吉田隼騎手の騎乗停止のため佐藤哲三騎手と初コンビ。谷原師は土曜の新幹線で京都に向かう途中に吉田隼の騎乗停止を聞かされ、鞍上の確保に奔走。両国Ｓのスタッドジェルランに騎乗するため日曜は中山に参戦し、中山記念に騎乗予定馬がいない佐藤哲を迎えることができた。

　「金杯は行く馬がいなくてためる形になったのが裏目に出た。今回は行く馬がいて金杯より展開が向きそう。ジョッキーもうまく乗ってくれるだろう」と、トレーナーはエスポワールシチーをＧＩ４連勝に導いた鞍上の手腕に期待。佐藤哲は「先行してしぶといイメージがあります。前回はためすぎたと聞いているし、自分からペースをあげていった方がいい。ボクのイメージには合っていると思います」と２週連続重賞Ｖへ手応えをつかんでいる。

　モエレビクトリーやシャドウゲイトなど行く馬がそろっている点もサニーには歓迎材料。昨秋の福島記念に次ぐ２つ目の重賞タイトル獲得へ、流れが向いてきた。（高尾幸司）

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