シルクロードＳの追い切りが２８日、東西トレセンで行われた。栗東ではエイシンブルズアイが坂路で併せ馬。半馬身遅れたが、重い馬場の中をラスト１ハロン１２秒４（４ハロン５３秒５）で力強く駆け抜けた。調教評価『Ｓ』はサドンストーム。坂路で力強い走りを見せた。

　小雪が舞うなか、熱のこもった動きで好調をアピール。エイシンブルズアイが力強い脚さばきで坂路を駆け上がった。

　「前に馬を置いてもう少し我慢するイメージだったんですが、前向きさが出ているし、状態はいいと思います」

　キーンランドＣ以来の手綱となる秋山騎手が白い歯をのぞかせた。

　トウカイビジョン（１０００万下）を追いかける形でスタート。水分を含んだ馬場をものともせず、軽快なフットワークが目を引く。ラスト１ハロン付近で内に持ち出されるとシャープに伸びて１２秒４（４ハロン５３秒５）を計時。僚馬に半馬身遅れたが、中２週というローテーションを考えれば、上々の動きだ。

　見届けた野中調教師は「最後の１ハロンをしっかり、と思っていたし、その通りできた。躍動感があったし、何も問題ないよ」とデキに太鼓判だ。

　前走の淀短距離Ｓは好位から鮮やかに抜け出して快勝。１２００メートル戦４戦目で待望の初Ｖを飾った。「外枠からいい位置を取りに行ってしっかり折り合えたし、こちらが思った通りに２番手から抜け出してくれた。予定通りの競馬で勝てたのは収穫」とトレーナー。

　ハンデ５６キロについては「仕方がないけど、予想より少し重かったのかな」と苦笑いだが、「実力を認められたのかな。この辺は乗り越えていってほしいね」と大きな期待を込める。

　目標は高松宮記念（３月２９日、中京、ＧＩ、芝１２００メートル）。「前走のような競馬をして、何とかいい結果がほしい」と師が力を込めれば、秋山騎手も「能力はある馬だし、しっかりと結果を出したい」とうなずいた。全３勝を挙げる得意の京都で重賞を飾り、堂々とＧＩに駒を進める。　（渡部陽之助）

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