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最優秀障害馬のタイトルはわずか『1票差』での決着だ。春の中山グランドジャンプ勝ち馬オジュウチョウサンが138票を獲得し、中山大障害覇者ニシノデイジー(137票)との一騎打ちを〝ハナ差〟で制した。昨年をもって引退した史上最強ハードラーが、自身の記録を更新する5度目(2016~18、21、22年)の同タイトル受賞。見事に有終の美を飾った。
「5回目の受賞は本当にすごいことだと思います。感慨深く、オジュウチョウサンがそれだけ偉大な馬だったのだと実感しています」
和田正一郎調教師がオジュウの最後の勲章を喜んだ。J・GⅠは5歳時の16年から7年連続の計9勝で、昨年の中山グランドジャンプではJRA所属馬として史上最年長となる11歳での重賞制覇を果たすなど、あらゆる記録を塗り替えてきた。そして、最後は記録が残っている限り最小票差でのタイトル獲得。劇的に締めくくった。
この日、トレーナーは千葉県の和田牧場へ愛馬に会いに行き、「会うのが最後というわけではないですが、お別れのあいさつをしてきました」。オジュウは種牡馬という第2の馬生へ向け、11日に北海道の坂東牧場へ旅立つ。