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新人の今村聖奈騎手(18)=栗・寺島=は20日、小倉6R・2歳新馬戦で通算31勝目(地方4勝を含む)を挙げた。JRA所属の見習い騎手(免許の通算取得期間が5年未満、通算100勝以下)が、GⅠ騎乗可能となる規定をクリア。同条件が定められた1996年以降では、三浦騎手(7月6日)、福永騎手(同7日)に次ぐスピード到達だ。
「(レース前に他馬の競走除外があって)イレギュラーな中でも、本当に精神的に大人だなと感じさせてくれました。強い内容でした」
1番人気のヤマニンウルス(栗・斉藤崇、牡2、父ジャスタウェイ)でリズム良く追走し、3コーナー手前から楽な手応えで先頭へ。1分44秒3で押し切って、昨年9月4日にコンクパールが樹立したダ1700メートルの2歳JRAレコードを0秒5更新した。さらに平地競走で2着につけた4秒3差は、84年以降では最大だ。
ド派手なパフォーマンスで節目に花を添えたが、ここは通過点に過ぎない。「いつまでも地に足を付けて、目の前のレースをものにするということを変わらずやっていきたいです。向上心を忘れず、感謝の気持ちを忘れず、次のレースに向かっていきたいです」と力強く語った。
充実の夏を送る18歳は、早ければスプリンターズS(10月2日、中山、芝1200メートル)でGⅠ騎乗のチャンスがある。大舞台で躍動する聖奈の姿が見られる日は近い。
■JRAのGⅠ騎乗規定 JRA所属の見習騎手のGⅠ競走騎乗については1996年以降、競馬番組の一般事項による取り決めが適用されている。日本中央競馬会施行規程第74条第3項による勝利度数が31回以上の騎手に限り、認められている。見習騎手とは免許の通算取得期間が5年未満、勝利度数が100回以下の者。地方競馬で通算勝利数にカウントされるのは、JRA交流競走のみ。見習騎手以外はGⅠ騎乗に条件はない。
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