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皐月賞(中山、GⅠ、芝2000メートル)を16日に控え、ベラジオオペラを管理する上村洋行調教師が12日、共同会見に臨んだ。
--デビュー前から期待されていたと思うが、想像以上の活躍だったか
「そうですね。まだまだ馬が緩いので、デビューさせるときも『なんとか仕上がったかな』という感じでした。それでいてああいうレースをしてくれたので、将来、楽しみになってくる馬だと思いましたね」
--ほれこまれていた部分は?
「ほれ込んだといいますか、2歳のセリで買っていただいた馬。(ロード)カナロアの子にしては大型で、線も細いかなと思って、おとなしそうな雰囲気を持った馬だったので、デビューも11月となりましたが、それからだいぶ成長して、3連勝でクラシックに臨めるというところまで来てくれた。それだけでも、僕の期待をいい意味で裏切ってくれたというか、ですね」
--改めてスプリングSを振り返って。16頭立てを制したのも大きかった
「1、2戦目とも少頭数というところで、3戦目が多頭数を危惧された方もいると思います。スタートの速い馬ですし、操作性のいい馬ですし、多頭数に関しては、それほど心配していませんでした。むしろ馬場状態が悪かったので、そのあたりをジョッキーと相談して、『どう乗ろうか』ということは、思っていました。こちらが思っている以上のパフォーマンスでクリアしてくれたと思います」
--前走後の過ごし方
「いつもは1戦使うごとに放牧に出していましたが、今回は在厩調整でスプリングSの疲れを取って、1週間は完全にオフにして、翌週から徐々に立ち上げていって、本番に向けて乗り込んできました」
--中3週という間隔もあってのことか
「そうですね。中3週というローテーションなので、いい状態で持っていくには、初めての在厩調整は課題でしたけども、いい状態で出すことができるんじゃないかと思います」
--今回は田辺騎手と初コンビとなる
「スプリングSの前から本番で横山武史くんが乗れないことは、こちらも理解していたので、勝ったあとにジョッキーを探すことになったんですが、田辺くんなら中山もよく知っているでしょうし、GⅠ経験も豊富でしょうし、トップジョッキーなので、信頼して依頼しました」
--1週前追い切りで田辺騎手が初コンタクト。そのときに話されたことはあるか
「もともと緩いというのは聞いていたらしいんですが、乗ってみたら『思ったより、そこまでじゃなかったです』とのことでした。まだまだ緩いのは緩いですが、先週の追い切りでは、合格点をあげられるのではないかという話はしていました」
--改めて1週前追い切りの意図を
「背中を確かめてもらいたいというのが一番でした。1週前なのでそれなりの時計は出していますが、最後の1ハロンに関しては自分の感覚で、感触を確かめる程度で、やってもらっていいという指示は出しました」
--1週前追い切りのジャッジは?
「1週前としては合格点というか、いい状態で1週前追い切りができたのではないかと思います」
--今週は栗東CWコースで併せ馬を行った
「先週もそれなりにしっかりとやっているので、今週は息を整える程度の追い切りで、疲労を残さないようにやりました」
--ラスト1ハロンが11秒8(6ハロン84秒3)
「まだまだ余力のある走りでしたので、息を整える程度の追い切りという感じでしたね。イメージ通りの1週前、当週ときていると思います」
--仕上がり具合は?
「まだ先のこともありますし、まずは1つ目のタイトルを取りに行く上では、いい状態で出せるんじゃないかと思います」
--調教採点をするなら
「難しいですね(笑)。でも、90点ぐらいは出せるんじゃないかな。あとは、(日本)ダービーとか将来性を見据えたぶんの点数というか、ですね」
--緩さに関しては徐々に改善しつつある?
「使うごとに改善しつつありますが、本格化していくのは古馬になってからかなというところではあります。それでもこれだけのパフォーマンスで、なかなか3連勝で皐月賞に行けることではない。そういう意味では、一戦ごとに良くなってきているのではないかと思います」
--中山・芝2000メートルという舞台は
「輸送に関しては東京も行っているし、前回で中山にも行っているので問題はないです。距離も2000メートルになりますが、前走が1800メートルでしたが、レース的には2000メートルのようなレースをしていたんじゃないかと思いますし、距離が延びても、そこは心配する点はないかなと思います」
--少し気は早いが2400メートルも守備範囲?
「そうですね。そこを視野に入れての調整ですからね」
--この馬の長所は
「一番の長所は、やっぱりレースセンスの良さですよね。スタートも速い、操作性も高い。ジョッキーも乗りやすいでしょうし、レースもうまい」
--理想の競馬は?
「もっと切れる脚も持っていますし、できれば良馬場でやりたいですね。少々渋っても経験済みなので、心配していません。ポジションは絶対に前とか、好位とか、そこはスタートを切ったなりのジョッキーの判断に任せたいと思います」
--勝負となるポイントは
「いろいろなことが重なって勝利に導くことができると思うので、いろいろな運もありますしね」
--自信のほどは
「まだ緩さを残す馬ですが、それを踏まえても1戦目からハイレベルなメンバーで結果を残していますし、2戦目もこっちが思った以上の競馬をしてくれました。3戦目もそれまでと違った競馬をしてくれましたので、今回も自信を持って、本番に向かうことができるんじゃないかと思います」