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17日に仏シャンティイ競馬場で行われた2歳GⅢコンデ賞(芝1800メートル)をサクソンウォリアー産駒のヴィクトリアロード(愛国産、愛=A・オブライエン、牡)が制した。R・ムーア騎手を背に後方からの差し切りで、父にとって産駒の重賞初制覇となった。
ディープインパクト産駒のサクソンウォリアーは日本生まれ。世界的生産者グループのクールモアが2011年の欧州最優秀2歳牝馬という超良血の母メイビー(父ガリレオ)を日本に送ってディープと交配させて誕生した後、アイルランドに渡って調教された。現役時代は17年レーシングポストトロフィー、18年英2000ギニーとGⅠを2勝している。
19年に17歳の若さでこの世を去ったディープインパクトだが、その後も欧州ではファンシーブルー(20年仏オークス、ナッソーS)やスノーフォール(21年英愛ヨークシャー3オークス)と産駒が活躍。サクソンウォリアーは貴重なディープの後継種牡馬であり、欧州の生産者も強い関心を寄せている。
繋養(けいよう)先はアイルランドのクールモアスタッドで、隣の馬房には17年の英愛2000ギニー馬チャーチルと20年の凱旋門賞馬ソットサスがいる。
北半球のシーズンオフにはオーストラリアでシャトル種牡馬としても活躍中。この2歳世代が初年度産駒で、今後産駒の活躍が多くニュースになりそうだ。(在仏競馬記者)