競馬ニュース > 記事
--小倉競馬場では現役最後となる騎乗を終えた
「JRAをはじめとする関係者の皆さま、最後まで残っていただいた競馬ファンの皆さま、そして騎乗を終えたにも関わらず集まってくれた騎手の仲間、きょうはこのような機会を設けていただきまして本当にありがとうございます」
--8鞍に騎乗して2勝を挙げた。
「久しぶりに小倉競馬場で騎乗して、ユタカさん(武騎手)と最後の直線で接戦になることが多く、その接戦のレースは全部負けてしまいましたが、すごく楽しかったです。ユタカさんに憧れてこの世界に入ってきたこともあり、こうやって最後の小倉競馬場で一緒に乗れたということはいい思い出となりました」
--若手時代は小倉競馬場に滞在していた
「デビューしてから10年くらいは、毎年夏に2カ月、(所属していた)北橋厩舎、瀬戸口厩舎の馬が滞在していましたので、ずっと小倉で過ごしていました。若かったのでいろいろとはしゃいで遊んではいましたけれど、本当に今思い返してもいい思い出ばかりです。食べ物もおいしくて、人も優しい。本当に小倉は僕にとって青春でした。たくさんの思い出をいただきました」
--小倉では通算247勝を挙げて、2001年北九州記念のエイシンプレストンなど重賞6勝
「小倉競馬場は思い返すときりがないくらいたくさんの思い出がある競馬場です。まだ残りの騎手人生があるので、自分の中で振り返るのはまだ早いと思っているのですが、その中でもきょうの最終騎乗となるメインレースのパドックの控室では、いろいろなことが思い返されました。昔は競馬場が改修される前だったので、今とは違うパドックでした。あのときはファンの皆さんとの距離も近くて、ローカルの良さというか、ファンの皆さんとの距離感が僕は大好きでした」
--騎手生活は残り1カ月を切った
「昨年、有馬記念のときも思いましたが、お客さんがたくさん競馬場に入っているのを見ると、やはりこういう場で勝って、たくさんの声援を浴びたいという思いが、特にコロナ禍ということもあったので、なおさら思うようになりました。やはり、お客さんで埋め尽くされたスタンド見ると後ろ髪を引かれる思いでいます」
--小倉のファンに向けて
「きょうは朝の1レースからたくさんの方に来ていただき、本当にありがとうございました。1レースから武騎手の4400勝に花を添える形になりましたけれど、本当にいいレースをお客さんにお見せすることができたと思います。負けはしましたけれど、純粋にそう思いました。きょう競馬場に来ていただいた方に満足していただけたのではないかなと思います。幸運にも2つ勝つことができて、最後の小倉競馬ということでたくさんの騎乗依頼もいただきました。自分の都合で騎手を辞めると言っておきながら、これだけたくさんの馬の騎乗依頼をいただいているということに改めて感謝しています。先週、小倉は雪が降っていたので、これは大変だなと思っていたのですが、きょうは朝から天気も良くて暖かくて、おかげさまでユタカさんともども、おじさんが躍動できる一日になったのかなと思います。小倉競馬場に来て良かったです。本当にありがとうございます」
--セレモニーに参加した後輩たちに向けて
「多くの後輩ジョッキーに残ってもらって感謝しています。3月からは調教師になるということで、来年3月の開業に向けて騎手生活を終えてからは準備が始まります。これからは騎手仲間という関係から、騎乗依頼をする相手という関係になります。JRAのジョッキーは真面目で馬に対して真摯(しんし)に向き合っており、世界に誇れるホースマンたちだと思います。これからより技術を研鑽(けんさん)して、もっともっといいレースを皆さんに提供できると思います。立場は変わりますが、一緒に日本の競馬を盛り上げていけたらなと思っています。これからもよろしくお願いします」