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【ロンドン27日】アスコット競馬場を舞台に11頭によって争われたキングジョージVI&クイーンエリザベスS(GI、芝2390メートル)で、1番人気エネイブル(英=J・ゴスデン、牝5、父ナサニエル)が、11連勝でGI9勝目をマーク。クリスタルオーシャンとの壮絶な叩き合いを制したデットーリ騎手は、「私のキャリアの中で最もタフな叩き合いだった。言葉にならないぐらいうれしい。エネイブルは素晴らしい馬だが、勝負根性もすごかった。彼女はとてつもない馬」とパートナーをたたえた。
凱旋門賞(10月6日、仏パリロンシャン、GI、芝2400メートル)での史上初の3連覇へ向けても大きく前進。英ブックメーカーのウィリアムヒル社は2カ月前としてはかなり低い2・2倍のオッズをつけているが、その前にインターナショナルS(8月21日、英ヨーク、GI、芝2050メートル)か、一昨年勝っているヨークシャーオークス(同22日、芝2370メートル)への出走が見込まれている。
インターナショナルSには、6着に敗れたシュヴァルグランも出走予定。ほぼ平坦のヨークは比較的日本馬向きのコースで、この時期は良馬場開催が多い。初コンビのマーフィー騎手は「雨のせいで馬場(稍重)がこの馬には軟らかすぎた」、友道調教師は「もう少しいい馬場状態でやりたかった」と、ともに馬場状態を敗因に挙げただけに、巻き返しとともにエネイブルの動向も注目される。
★売り上げ
キングジョージVI&クイーンエリザベスSの日本国内での馬券売り上げは10億6220万4500円だった。
エネイブル 父ナサニエル、母コンセントリック、母の父サドラーズウェルズ。鹿毛の牝5歳。英国=ジョン・ゴスデン厩舎所属。英国産。馬主はアブドゥッラー殿下。戦績は13戦12勝。重賞は2017年のGI・英オークス、GI・愛オークス、GI・キングジョージVI&クイーンエリザベスS、GI・ヨークシャーオークス、17&18年のGI・凱旋門賞、18年のGIII・セプテンバーS、GI・BCターフ、今年のGI・エクリプスSに続いて10勝目。