１９８４年の第１回から３歳馬も出走が可能なエプソムカップなのだが、実際に出走した３歳馬は過去３２年で１頭だけ。２０１２年４番人気４着のセイクレットレーヴ。ニュージーランドトロフィー２着、ＮＨＫマイルカップ５着の馬が別定５２ｋｇでの出走だった。ＮＨＫマイル好走馬も軽量で出走できるはずなのだが、今年も３歳の挑戦は見られなかったのは残念だ。１着賞金の４１００万が、Ｇ１にくらべて少なすぎるということだろうか？

前週に類似条件（東京芝１６００ｍ）の安田記念があるため実績馬の出走はほとんど見込めないのだが、エプソムカップというレース自体は、同じ東京芝１８００ｍの毎日王冠と遜色のないペースになる。ただ、その代わり上がりは古馬５００万下の平均と同程度にまで落ち込む傾向。テンが速くて上がりがかかる、相当に過酷なレースであると考えられる。

同じく過酷なペースになりやすい安田記念よりは若干緩む流れだが、それでも同様に瞬発特化型は危険。東京芝１８００ｍは【瞬９平１消０】というラップギア・コース適性値だが、このレースに限れば狙いどころは【瞬６平４消０】ぐらいの比率ではないか。

つまり、ラップギア適性値が【瞬６平１消０】である(10)アストラエンブレムや、【瞬６平１消１】(14)タイセイサミット、【瞬３平０消０】(６)デンコウアンジュ、【瞬４平０消１】(９)クラリティスカイ、この辺りの人気馬には厳しい流れになるのではないかと考えている。流れが厳しすぎて瞬発力を発揮できない可能性。

だからこそ【瞬３平２消０】の(７)マイネルハニーをここで推奨したい。新馬戦から異彩を放っていた逃げ馬で、これまでも幾度となく◎を打ってきた馬だ。３走前には阪神（外回り）芝１８００ｍのＧ３・チャレンジカップを快勝して、やはり見立てに間違いはなかったと思ったところ。

その後の京都金杯と小倉大賞典は２走連続でハイペースに巻き込まれて撃沈してしまったが、それでも京都金杯は５６ｋｇを背負って、５４ｋｇだった(10)アストラエンブレムと互角の競馬（１／２馬身差５着と４着）。今回は別定戦で、(10)アストラエンブレムと同斤量。(10)アストラエンブレムや(14)タイセイサミットに対しても、能力的に大きく劣ってはいないと思うのだが。