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新馬→ホープフルSと連勝中のアリゼオが美浦Wコースを単走で4ハロン52秒5、終い1ハロン12秒6を馬なりでマーク。時計は平凡だが、スピード感ある動きで気配もいい。橋本調教助手は「馬の状態は申し分ない。現時点では課題もありません」と明言。無敗3連勝でクラシックの登竜門レースを制し、東の総大将に名乗りを上げる。
アリゼオは、南Wコースに入り、軽く脚を慣らしてから単走でスタート。最初は流す程度だったが、徐々にスピードを上げ、残り3ハロン地点でグンと加速する。4ハロン52秒5、ラスト1ハロン12秒6と時計は平凡だが、520キロの体をさらに大きく見せる雄大なフォームに貫禄が漂う。
けいこを付けた橋本調教助手は「終いは状態を見ながら仕掛けるようにとの指示でしたが、息遣いも良く、走る気になっていたので馬なりで十分でした」と振り返る。さらに、「力を出せる状態ですね。馬の状態は申し分ない」とデキに太鼓判を押した。
前走後は厩舎で調整。レースで少し行きたがる面を見せたので、リラックスさせることに主眼を置いた。調教で終いに仕掛けなかったのは、この点を考慮した分もある。その甲斐もあり、今は落ち着きも出てきた。
2戦2勝の内容がまた素晴らしい。デビュー戦は重馬場ながら、上がり3ハロン34秒2の末脚で追い込みV。2戦目は先行押し切りで、最後は抑える余裕を見せた。「パワーがあり、スピードも抜群。どんなレースにも対応できる自在性もある。現時点で課題はありません」と橋本助手は満点評価だ。
見据えるのは皐月賞、そしてダービー。もちろん、ここを叩き台とは考えていない。「まず賞金加算が必要。勝つことが大事です。13頭と少頭数なら枠や位置取りの紛れも少ない。関東の大将格になるためにも、結果を出したい」と陣営は強い気持ちで挑む。
新馬戦で下したヒルノダムールが素質馬揃いの若駒Sを完勝。その比較からも、ここでの勝利は譲れない。アリゼオが無敗3連勝でタイトル獲りに向かう。(松永昌也)