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【シャンティイ(フランス)29日=川端亮平】第96回凱旋門賞(10月1日、シャンティイ、GI、芝2400メートル)の枠順抽選が28日夜(日本時間29日早朝)に行われ、サトノダイヤモンドは〔13〕番枠(馬番は(9)番)に決まった。シャンティイ競馬場は内枠が有利な傾向が強く、試練の枠となった。
28日夜の枠順抽選会。サトノダイヤモンドは18頭中9番目に選ばれた。現地の女性スポーツジャーナリスト、アンヌ・ロール・ボネ氏が引いた枠番は、残っていた中で最も外の(13)番だった。一夜明けた29日朝、池江調教師は硬い表情で切り出した。
「もう少し内が欲しいところでしたね。特にヨーロッパのレースは、(馬群が)団子になるので(外枠だと)そのまま振り回されますからね。凱旋門賞は馬場と枠順に左右される。運がなかったというしかない」
今年もレース当日は、最内から12メートル地点に設けられていた柵が外され、内側にグリーンベルトが出現。内枠が有利とされる舞台だけに、指揮官は落胆の色を隠さなかった。
昨年は〔12〕番枠のファウンドが勝利し、2着ハイランドリール(〔11〕番枠)、3着オーダーオブセントジョージ(〔16〕番枠)と2桁枠順が上位を独占した。だが、勝ち馬はスタート直後に巧みに内へもぐり込み、2、3着馬も先行して内めをロスなく運べた。〔5〕番枠のサトノノブレスを先導役に、いかに内めの位置を取れるかがポイントになる。
ルメール騎手は「少し外かなと思いますが、スタートするのが馬場の真ん中なので、うまくいいポジションが取れると思う。悪くない番号だと思います」と前を向いた。
強敵のエネイブルは、抽選順は最後でも好枠の(2)番で、2番手候補筆頭のユリシーズも最内の〔1〕番枠。ライバルたちとは対照的に、避けたい重馬場に加え、枠順でもアウェーの洗礼を浴びてしまった。
★天気と馬場
10月1日のシャンティイ競馬場周辺の天気は、曇りのち雨で、降水確率は63%。29日発表の馬場状態は「BON SOUPLE」で日本では稍重馬場に相当する。30日は晴れの予報だが、「BON」だった昨年のような良馬場は望めそうにない。