第８回福島牝馬Ｓ（２３日、新潟１１Ｒ、ＧＩＩＩ、４歳上牝馬オープン国際、別定、芝・外１８００メートル、１着賞金３８００万円＝出走１６頭）今年は新潟開催となった牝馬限定重賞は、９番人気フミノイマージンが後方から鋭い末脚を発揮して快勝。重賞初制覇を飾った。デビュー１４年目の太宰啓介騎手（３２）＝栗・フリー＝も重賞初制覇。１分４５秒４（良）。２着は直線でいったんは先頭に立った５番人気コスモネモシン。３着には最後方から追い上げた３番人気ソウルフルヴォイス。１番人気スマートシルエットは７着に敗れた。

　もうフロックとは言わせない。前走の中山牝馬Ｓで２着に好走しながらも、１４番人気だったためか、ここでも９番人気に甘んじていたフミノイマージンが、後方の内めから上がり３ハロン３３秒３の豪脚を発揮して快勝。２着に２馬身差をつける堂々たる強さに、この日から始まった新潟競馬場の観衆は息を呑んだ。

　「少し行きたがるので、折り合いに気をつけて乗りました。いい手応えでしたし、直線も前がスッと開いてくれましたね」。９８年のデビュー以来、１４年目にしての重賞初制覇に太宰啓介騎手は満面の笑み。２２日に迎えた３２度目のバースデーを自らで祝った。本田調教師は「スタートのいい馬だから、ついつい前々で競馬をさせていたけど、後ろからいけばいい脚を使ってくれるね。直線の長い新潟は合っていたよ」と脚質転換で生まれ変わった愛馬に目を細めた。今後は未定も、抜群の切れ味を持つニューヒロインの動向からは目が離せない。（片桐靖弘）

この記事はいかがでしたか？

 (0)