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サブちゃんの歌声が師走に響き渡る! 国民的歌手の北島三郎(79)が、中央競馬の“大トリ”となる有馬記念(27日、中山、GI、芝2500メートル)に、愛馬キタサンブラック(栗東・清水久詞厩舎、牡3歳)を送り込む。同馬で待望のGIタイトルを獲得した菊花賞では、代表曲『まつり』を熱唱。有馬記念制覇のあかつきには「フルコーラスを歌う」と宣言した。
東京都千代田区のホテルニューオータニ。この日、中山馬主協会主催の「有馬記念プレミアムレセプションパーティー」に出席したサブちゃんは、司会の徳光和夫から「中山でも勝ったら(名曲『まつり』を)歌いますか」と聞かれると、関係者ら520人を前に誓った。
「当たり前じゃないですか。競馬を愛する人へ、ファンのみなさんへのお礼も込めて。きっとノリさんがそうさせてくれると思います」
そう言って、壇上に並んだ“ノリさん”、横山典弘騎手に目をやった。そもそもパーティーに足を運んだのは、今年10月の菊花賞でGI初制覇を果たし、表彰式後に『まつり』を熱唱して国民に感動を与えたとして、『ファン・オブ・ザ・イヤー2015』を受賞したからだ。
さらに、今回手綱を取る同騎手から「オーナー(サブちゃん)が『有馬を勝ったらフルコーラス歌う』と言ってもらえれば、勝てそうな気がします」と“ツッコミ”を入れられると、「じゃあフルコーラス歌っちゃおう」と応じた。
紅白歌合戦は卒業したサブちゃんだが、有馬記念で歌う準備は万端。キタサンブラックの走りを心の底から楽しみにしているのだ。
同馬は今年1月31日にデビューしてから丸一年。年末の大一番に出走するまでに成長した。これまでにも多くの馬を所有してきたサブちゃんにとっても、特別な馬だ。
「来年は80歳だし、夢を売る仕事をしてきて、ボチボチ卒業かな、というときにキタサンブラックに夢をもらって。もう少し歌わなきゃ、もう少しがんばれよ、っていう栄養剤になってくれたよ」と感謝の気持ちがあふれている。
橋口弘次郎調教師の同級生で作詞家の山田孝雄氏が詩にして、サブちゃん自らが曲をつけてキタサンブラックの歌『夢に向かって』を制作した。「人生の頑張っている姿を歌った曲。普通に演歌として売れるんじゃないかな」と意欲満々だ。
母の父が短距離馬のサクラバクシンオーということで、3000メートルの菊花賞は距離を不安視する声が多かったが、「俺の馬はサクラバクシンオーではない。キタサンブラックなんだ、といいたかった」と、サブちゃんは血の常識をくつがえすことを信じ、それに愛馬はこたえてくれた。
有馬記念で疾走するキタサンブラック。勝てば中山競馬場は北島三郎オンステージに早変わりする。♪祭りだ、祭りだ、有馬もキタサンまつり~だよ~! (特別取材班)
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