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牝馬限定のダートグレードでは唯一、ハンデ戦で行われるクイーン賞。このレースは前走JBCレディスクラシックの上位馬に優先出走権があるが、ハンデを背負わされることを嫌って出走して来ないことが多い。また、JBCレディスクラシックの優勝馬は、一昨年のアンジュデジールのように、牡馬相手のチャンピオンズカップに出走することも多く、この隙にこれまで牝馬限定の交流重賞の出走枠に入れなかった馬の参戦が目立っている。
しかし、同年のJBCレディスクラシックで3着以内だった馬が出走してくれば有力。2011年のJBCレディスクラシック創設以降の過去10年で【1・2・2・0】と複勝率100%を誇る。1着の該当馬は、2013年のアクティビューティ、2014年のトロワボヌール。2着の該当馬は、2012年のクラーベセクレタ、2015年のトロワボヌール。3着の該当馬は、2011年のカラフルデイズ、2017年のラインハートだ。
また、前走JBCレディスクラシックの4~5着も活躍しており、それらの成績は過去9年で【1・2・2・2】。1着の該当馬は、2016年のトロワボヌール。2着の該当馬は、2013年のカラフルデイズ、2014年のアクティビューティ。3着の該当馬は、2014年のブルーチッパー、2017年のアンジュデジールだ。
4~5着だった馬の共通項は、同年のGⅡで連対実績があるか、GⅢの優勝勝ちの実績があるか、JBCレディスクラシックの直前のレースで連勝しているかのどれか。JBCレディスクラシックで4着に敗れた2011年のパールシャドウと2019年のミッシングリンクは前記の条件を満たしていない。
その他、3歳馬の活躍も目立ち、特に古馬相手のダートグレードでも3着以内の実績がある同年の関東オークスの連対馬が活躍している。その成績は、過去10年で【0・2・2・0】。2着の該当馬は、2016年のタイニーダンサー、2017年のアンジュデジール、3着の該当馬は、2011年のカラフルデイズ、2019年のラインケカリーナ。また、該当馬が少ないが、同年のジャパンダートダービーで3着以内の馬も通用するはずだ。2011年のジャパンダートダービーで3着入線後に、禁止薬物検出で失格になったクラーベセクレタは、このレースを制している。
さらに2019年のこのレースで3角1~4番手以内の馬が1~4着を独占したように、ハイペースでも前から押し切れていることが多い。特に前走のJBCレディスクラシックで2番手以内でレースを進めた馬が、相手弱化のここで巻き返して来るケースが目立っている。その成績は過去10年で【3・0・2・0】。1着の該当馬は、2017年のプリンシアコメータ、2018年のアイアンテーラー、2020年のサルサディオーネ。3着の該当馬は、2014年のブルーチッパー、2018年のサルサディオーネだ。
また、このレースは3角先頭だった馬が活躍しており、その成績は過去10年で【5・1・2・2】。該当馬が中央の古馬だった場合は人気になるが、中央の3歳馬だったり、地方馬だった場合には人気になっていない。2013年に逃げ切り勝ちした、中央の3歳馬レッドクラウディアは6番人気。昨年のサルサディオーネでさえも3番人気。2019年に逃げ切り勝ちした、大井のレイジーアクセルは4番人気。その他にも2013年に大井のサクラサクラサクラが7番人気で逃げて2着、2015年に船橋のノットオーソリティが5番人気で逃げて3着と人気以上の走りを見せている。今回で逃げられると思われる馬は、人気がなければ無条件に「買い」だ。
最後にもっと人気薄のパターンを紹介しよう。2012年のアドマイヤインディ(12番人気)、2016年のタイムビヨンド(8番人気)、2020年のサルサレイア(7番人気)、遡れば2009年もパノラマビューティ(10番人気)、2010年のトウホクビジン(10番人気)など、7番人気以下で3着に食い込んでいる馬は全て地方馬であり、次の共通項があった。(1)前走でダートグレード出走かそれ以外なら5着以内、(2)ハンデが51~52kg、(3)差し、追い込み馬ということ。
パノラマビューティ、トウホクビジンの活躍は、JBCレディスクラシック創設前だが、アドマイヤインディ、タイムビヨンドが3着に好走した年は、JBCレディスクラシックで5着以内だった馬が、1頭しか出走していなかったことも共通項だ。
まとめるとこうなる!
●本命候補
1.前走のJBCレディスクラシックで3着以内の馬。
2.前走のJBCレディスクラシックで5着以内の馬。
(同年のG2で連対実績があるか、G3勝ちの実績があるか、JBCレディスクラシックの手前のレースで連勝していることが条件)
3.古馬相手のダートグレードでも3着以内の実績がある、同年の関東オークス連対馬。
4.同年のジャパンダートダービーで3着以内馬。
5.前走のJBCレディスクラシックで3角2番手以内だった馬。
●穴馬候補
1.今回で逃げられる中央の3歳馬か地方馬。
2.前走でダートグレード出走かそれ以外なら5着以内、ハンデ51~52kg、差し、追い込み馬の条件を全て満たした地方馬。
※本命候補の1~2の条件をクリアした馬が1頭以下だと、より期待できる。