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ジャパンCの追い切りが23日、東西トレセンと東京競馬場で行われた。昨年の5着馬でフランスから2年連続来日したグランドグローリーは、東京競馬場のダートコースで軽快な動き。昨年以上の仕上がりを見せた。
昨年5着は仮の姿-。約束の地でリベンジを誓う仏の6歳牝馬グランドグローリーが、東京ダートコースを疾走した。
強い雨が降り注ぐ中、単走でペースアップ。午前5時半、開門直後のうす暗さでも、馬体のシルエットは迫力十分だ。昨年に続く来日だけに気負った面も皆無で直線、鞍上のデュモン助手が大声を出しつつゴーサインを送ると、スッとギアを上げてフィニッシュした。
5ハロン72秒8-13秒5とタイムは平凡だが、ゴール前で手綱を押さえたもので負荷は十二分。何よりフットワークの素軽さが印象的だ。
「1ハロンごとの目安はつけず、馬のフィーリングに合わせて走らせました。非常にリラックスして私の指示通りに動いてくれたし、追った後も疲れていなかった。とても良かったです」
手綱から伝わる絶好の感触に笑顔を浮かべるデュモン助手。2年続けて当地で愛馬の調整役をつとめるが、状況はまるで違うとアピールする。
「(初来日の)去年は輸送に非常に苦労しました。ですが今年は輸送してからの回復が本当に早かったので、去年とは調教内容が全く違います。フランスの厩舎でやっているのと同じ内容でやれています」
千葉県白井市の競馬学校から東京競馬場へ移動した昨年と違い、東京に新国際厩舎ができた今年は直接、入厩が可能になった。確かにそのメリットは計り知れない。カイ食いが心配で厩舎を離れられなかった昨年と違い、地下鉄で都内観光を行う余裕もできたというデュモン助手。「昨年(5着)以上? そうなればいいですね。まだ分析はしていませんが、去年より相手も若干弱いと聞いています」と堂々と宣戦を布告。現役を1年延ばして臨む栄光への道。祝祭の時へ一歩近づいた。