予想されるベストの適性値は「８２０」で、瞬発戦を想定。
脚質的には差し馬が５０％優勢。

ここは能力的に抜けているはずの(17)アプレザンレーヴが力を出し切れるかどうかがポイント。懸念する点は３つある。まず１つ目は、８枠17番というスタート位置。実は２００３年４月のコース新装以来、東京芝２４００ｍにおいて17番と18番の馬番は合わせて51戦０勝なのだ。オークスやダービーで１～２番人気馬がここに入ることも少なくなかったのだが、ただの１度も勝てていない。ただし、１００ｍ違うだけの東京芝２３００ｍでは普通に勝ち星があるので、偶然そうなっているだけかも知れない。

２つ目はシンボリクリスエス産駒という血統的問題。サクセスブロッケンやモンテクリスエスなど鈍重なイメージのあるシンボリクリスエス産駒が、本当に瞬発力勝負に向くのかどうかという懸念。

そして３つ目が(14)タイフーンルビーと(６)マイネルクラリティ、同じ速力を持つ逃げ馬２頭の存在。その２頭のハナ争い、または大逃げによって全体の流れが速くなることも考えられるが、そのペースに(17)アプレザンレーヴが戸惑うことにならないかどうかという心配。

しかし考えてみると、シンボリクリスエス産駒が鈍重だと言うのなら、全体の流れが速くなるのはむしろ好都合ではないか。１番人気馬の暴走で乱ペースとった２００９ダイヤモンドＳを差したモンテクリスエスのように。それならば懸念２と懸念３は相殺、プラマイ０…になるような気もする。

(17)アプレザンレーヴの対抗格として(13)ピサノカルティエを考えてみたのだが、この両馬が直接対戦したのが２００９年２月１５日の５００万下平場レース。結果はアプレザンレーヴが３馬身差の快勝だったのだが、レース映像を見てみるとピサノカルティエは直線で窮屈になる場面があり、その間にアプレザンレーヴが楽に抜け出す形になっていた。

しかし、その不利がなくともピサノカルティエがアプレザンレーヴに勝っていたとまでは思えず。３馬身差の詰まるとしても、それでもやはり１～２馬身程度はアプレザンレーヴが先着していたかと。(17)アプレザンレーヴがそのレースと同等のパフォーマンスを発揮できるなら、それに先着するのは(13)ピサノカルティエであっても困難だろう。(17)アプレザンレーヴと(13)ピサノカルティエ、どちらかと言えば悠長に構えるのは(13)ピサノカルティエのほうだろうから。



※　適性値の３数字はラップタイムから考えられる適性を「瞬発、平坦、消耗戦」に分け
て数値化したもの。数の大きいものが良いわけではなく、あくまで適性のバランスのみを
表す。３数字の比率がレースの適性値に近いほど有利。能力値は、ラップタイムから考
えられる基礎能力を数値化したもの（瞬発指数）。

※適性値や「▼４▼４△７」等の意味については、単行本「ラップギア」をご覧ください。
http://search.books.rakuten.co.jp/bksearch/dt/g001/bathr%B2%AC%C2%BC%BF%AE%BE%AD