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今週リニューアルオープンする札幌競馬場の日曜メーン、エルムSの追い切りが23日、函館、札幌の両競馬場で行われた。函館では、一昨年の覇者ローマンレジェンドがダートコースで僚馬に3馬身先着。右後肢骨折が癒え、7カ月ぶりの一戦へ文句のない仕上がりだ。札幌では、グレープブランデーが芝コースで久々を感じさせない脚さばきをみせた。
右後肢骨折明けのローマンレジェンドが横殴りの雨をものともせず、力強い走りで完調をアピールした。手綱を取った岩田騎手は、手応えを口にする。
「太め感なく、先週より状態は上がっている。動きは申し分ない。骨折明けというのもあるので、あとは実戦に行っての気持ちだけだと思う」
ハーマンミュート(500万下)を追走。雨の影響で締まったダートで徐々にスピードに乗っていく。内に進路を取って直線に向くと、併走馬を一瞬で突き放した。さらに最後までローマンの気を抜かせないために、陣営は“2段階併せ馬”を用意。前を走る僚馬サンタンドレ(3歳未勝利)をパワフルな走りで追いかけ、一気に抜きさった。5ハロン66秒5-12秒1。ハーマンには3馬身先着した。満点のフィニッシュだ。
2012年の交流GI東京大賞典を制した実力馬。休養前は他馬に寄られたり、抜け出したりすると気を抜いていたが、意欲的に併せ馬で闘争心をかき立てた効果もあって、最後まで集中して走ることができた。
荻野助手は「思っていた以上に動いた」と目を丸くし、「若いころに近づいている。久々でもゲートさえ決まれば勝負できる」と力を込めた。
2年前に重賞初Vを飾った思い出のレースで、ローマンレジェンドが復活Vを飾る。 (川端亮平)
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