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世界的名手のランフランコ・デットーリ騎手(45)=イタリア出身=が9日現在、英国競馬通算3000勝まであと2勝と迫っている。
1994年から専属契約を結んでいたゴドルフィンと2012年にたもとを分けたデットーリは現在、カタールのジョアン殿下が率いる巨大組織アルシャカブ・レーシングの主戦騎手として活躍中だ。
12年には禁止薬物の陽性反応による半年間の騎乗停止処分が科されたが、ペナルティーが明けた際には「キャリアを立て直し、最低でも50歳までは現役を続け、競馬界に貢献したい」と話していた。その言葉通り、昨年ゴールデンホーンとのコンビで凱旋門賞や英ダービーを制覇して復活をアピール。国際競馬統括機関連盟が定める世界最高騎手に選出され、往年の輝きを取り戻した。
今年は英国で9日現在48勝を挙げ、GIでもガリレオゴールドとのコンビで英2000ギニーとセントジェームズパレスSを制覇するなど、円熟の手綱さばきでファンを魅了している。
14年5月のロッキンジSでは史上初となるGI200勝を達成しており、その数字は先月31日の独GIバイエルンツフトレネンで216勝にまで伸びた。欧州選抜チームのキャプテンとして参加した6日のシャーガーCは96年9月28日に一日7戦7勝を達成した思い出のアスコットが舞台で記録達成が大いに期待されたが、5鞍に騎乗して5着が最高と記録達成は持ち越された。
次の騎乗は12日。伝説に新たな1ページが書き加えられる日は刻一刻と迫っている。 (在仏競馬記者)