６月２０日の阪神１１Ｒで行われた第２６回マーメイドＳ（ＧＩＩＩ、３歳以上オープン、ハンデ、牝馬、芝・２０００メートル、１６頭立て、１着賞金＝３６００万円）は、１０番人気のシャムロックヒル（４歳、栗東・佐々木晶三厩舎）が最内枠を利して先手を奪うと、後続の追撃をしぶとく振り切ってＶ。鞍上の藤懸貴志騎手と、人馬ともに待望の重賞初制覇を果たした。タイムは２分０秒４（良）。



　後方から大外に持ち出して伸びたクラヴェル（５番人気）がクビ差の２着、さらにクビ差の３着には中団から馬群の間を伸びたシャドウディーヴァ（６番人気）が入線。上位人気馬が総崩れで、３連単３３万超の波乱決着となった。



　◆藤懸貴志騎手（１着　シャムロックヒル）「直線まで手応えが良くて、追ってからも反応が良かったです。ずっと先頭だったので、『こないでくれ～！！』と思いながら、無我夢中でした。ゴール前も外（の２着馬）と離れていたので分からなかったです。（１）番枠だったのでスタートが決まればハナに行こうと思っていました。引きつけ過ぎても、ハイペースでも良くないと思って、ちょうどいいペースで手応え良く運べました。まさか僕が重賞を勝つとは誰も思っていなかったと思いますが、乗せれくださる方がたくさんいて、感謝の気持ちでいっぱいです。１１年目でまだ１００勝もしていない僕に騎乗を依頼していただけるので、一鞍一鞍、ひとつでも上の着順を取れるようにこれからもがんばっていきます。本当にありがとうございました」



　マーメイドＳを勝ったシャムロックヒルは、父キズナ、母ララア、母の父Ｔａｐｉｔという血統。北海道千歳市・社台ファームの生産馬で、馬主は（有）社台レースホース。通算成績は１５戦４勝。重賞は初制覇。管理する佐々木晶三調教師はマーメイドＳ初制覇、騎乗した藤懸貴志騎手はＪＲＡ重賞初勝利。



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