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2015年凱旋門賞の後から改修工事のため2シーズン休止していたロンシャン競馬場の開催が8日に再開する。1億4000万ユーロ(約182億円)をかけた大規模工事は、フランス最大手のブイッグ社が建設を請け負い、メインスタンド、入場門、パドックなどがリニューアルされ、名称もパリロンシャンと変更。フランス競馬の新たなショーウインドーとしての役割が期待されている。
名物のフォルスストレート(ホームストレッチに入るまでの直線に近い緩いカーブ)が備わるコースレイアウトは変わらないが、芝コースの水はけの改善が図られた他、オープンストレッチという仮柵の新設が明らかになっている。
オープンストレッチは英国のニューマーケット競馬場やアスコット競馬場の一部開催などで導入済み。直線の入り口あたりからインコースに広く進路が開け、馬群が横に広がってバラけることで出走各馬の進路をフェアに確保する狙いがある。
3月27日に行われた試乗会ではS・パスキエ騎手ら14人のトップジョッキーが参加。レースではオープンストレッチは残り450メートルの地点まで内柵から6メートルの位置に設置される見込みだが、凱旋門賞を含め、今後も継続して設置するかは実際に運用してみてということになるだろう。それでも、従来の馬群が密集したレース展開は大きく変わることになりそうだ。(在仏競馬記者)